「廃墟化」した大阪駅直結の“巨大フードホール”…なぜ? 実は、梅田ランチ&カフェの穴場だった

3時間前

「グラングリーン大阪」南館の外観(Lmaga.jp撮影)

(写真18枚)

日本に初進出し、街のグルメ好きから「すごい店がそろっている!」と話題になった梅田の広大なフードホール「タイムアウトマーケット」(大阪市北区)。そんな場所が昨年3月のオープンから1年…SNSやニュースで「廃墟化している」「ガラガラ」「値段が高い」と言われる事態に。

しかし裏を返せば、大阪人にとってこれはありがたい発見だ。大阪・梅田の中心部といえば飲食店やカフェ、休憩場所を探すのもひと苦労。週末になるとどの「スタバ」も行列、商業施設も満員御礼で並ばない(もしくは予約しない)と、食事にありつけない&のどが乾いても気軽にお茶できないのが今の梅田なのだ。

多くの人が芝生でくつろぐ「うめきた公園」(大阪市北区・3月末撮影)
多くの人が芝生でくつろぐ「うめきた公園」(3月末Lmaga.jp撮影)

そんな状況下でまさか、ガラガラの飲食エリアがあるとは! 並ばずに済むのなら万々歳…でも、高すぎるのは避けたいということで、本当に高いメニューしかないのか? 例の“廃墟フードホール”へ足を運んだ。

■ 大阪ならでは…空いている3つの理由とは?

「タイムアウトマーケット大阪」は、2014年にポルトガル・リスボンでスタートし、昨年日本に初進出。店内は、総面積約3000平方メートルと広大なスペースで、約800席が設けられている。現在はどの時間帯に行っても梅田でありがちな「席に座れない」「めっちゃ混んでる」事態に陥ることがほとんどない。

「タイムアウトマーケット大阪」内にある座席の様子(Lmaga.jp撮影)
「タイムアウトマーケット大阪」内にある座席。平日の様子(Lmaga.jp撮影)

「席数がかなり多い」というのもあるだろうが、何故こんなに好立地で空いているのか?考えてみると、大阪人らしい理由が3つあった。

1つ目は梅田ダンジョン問題だ。

「グラングリーン大阪」南館から地下に降りるも良し、実は建物目の前にもフードホール前すぐに降りられるエスカレーターも(Lmaga.jp撮影)
「グラングリーン大阪」南館から地下に降りるも良し、実は建物目の前にもフードホール前すぐに降りられるエスカレーターも(Lmaga.jp撮影)

実際に、30〜40代前後の街の人の声を聞くと「実はどこにあるか知らない」「どうやって行けば良いの?」という声が多かった。

というのも、いわゆる関西人が思う梅田ダンジョン(阪急三番街、ホワイティ梅田、ディアモール梅田などの地下街)を歩いていても、ほかの場所のように偶然もしくは、なんとなく歩いてたどりつくことはできない。

JR大阪駅からグランフロント大阪につながる地下道を通って向かえば良いのだが、新しい地下道であるためあまり認識されていないようだ。

「タイムアウトマーケット大阪」内観
「タイムアウトマーケット大阪」内観。平日の様子(Lmaga.jp撮影)

そして場所は、関西人にとってはまだなじみが薄い商業施設「グラングリーン大阪」の地下1階(「うめきた温泉蓮」や「ナイキ」が入る建物)。迷いやすい地下から最速で行く方法については、筆者が汗だくで撮影してきた動画をぜひご覧いただきたい(ページ最後に掲載)。ここへ迷わずに知人や家族を連れて行けたら、自慢のひとつに加えても良いと思う。

「タイムアウトマーケット大阪」内にある座席の様子(Lmaga.jp撮影)
「タイムアウトマーケット大阪」内にある座席の様子(Lmaga.jp撮影)
「タイムアウトマーケット大阪」内にある座席近くにはコンセントあり(Lmaga.jp撮影)
「タイムアウトマーケット大阪」内にある座席近くにはコンセントあり(Lmaga.jp撮影)

ひとりで利用しやすいカウンターやテーブル席にはコンセントもあり、食事を注文すれば自由に充電も可能。混雑する店舗と異なって、店員から退店するように促されずに、長時間過ごしやすいことを考えると……たどりつけさえすれば、便利なハズだ。

「タイムアウトマーケット大阪」のテラス席(Lmaga.jp撮影)
「タイムアウトマーケット大阪」にはテラス席も(Lmaga.jp撮影)

■ 高いから避けている?

2つ目は、「高い」という刷り込み問題だ。

実はオープン時に特に目立っていたのは高級フードで、1品2000円〜3000円というメニューが中心に紹介されていたのも事実。が、そんな同フードホールは、徐々に変化。春に“廃墟”として話題になる前の今年1月頃からは会社員向けに1000円前後の平日限定ランチセットも密かにスタートしている。

「情熱うどん讃州」による「ぶっかけうどん」(850円)にプラス150円でかやくごはんとお茶が付く(1000円)
「情熱うどん讃州」によるランチセットのイメージ(Lmaga.jp撮影)

担当者によると「上にはオフィスが入っており、7月からビル内で働く人が大幅に増えます。働くみなさんが昼に気軽に食事ができるように始めました」と、ランチは全て1500円以下に設定。

梅田にある商業施設のレストランで食事をすれば、ランチでも1500円は当たり前、2000円前後が目安となっている店が多い。そこで、ここのメニュー内容と値段も確認してみた。

「ピッツァ タイムワープ ラチェルバ」による「パスタセット」(1540円)
「ピッツァ タイムワープ ラチェルバ」によるランチセットのイメージ(Lmaga.jp撮影)

通常夜に単品注文するとひとりの単価は約2000円〜4000円になることが多いが、「情熱うどん讃州」のうどんセット(1000円〜)や、心斎橋の人気バーガー店「CRITTERS BURGER(クリッターズバーガー)」のチーズバーガー(1500円)など、昼は半分以下の手頃価格で楽しむことができる。

また、この5月〜6月にかけて新たに7店舗が続々と。「人類みな麺類」の新業態としてラーメン×日本酒の店「天命」も出店、ラーメンが790円〜と、注文できるのもかなりリーズナブルだ。

「タイムアウトマーケット大阪」内にオープンした「天命」の醤油ラーメンCLEAR(790円)
「タイムアウトマーケット大阪」内にオープンした「天命」の醤油ラーメンCLEAR(790円、Lmaga.jp撮影)

そのほか、『大阪・関西万博』の英国パビリオンで提供していたフィッシュ&チップスが食べられる「FURAI GUYS(フライガイズ)」から、大阪・道頓堀のたこ焼き店「くれおーる」が新たに加わっている。

「FURAI GUYS」のフィッシュ&チップス(1800円)
「FURAI GUYS」のフィッシュ&チップス(1800円、Lmaga.jp撮影)

■ おしゃれスポットすぎた?

そして、3つ目は、おしゃれな空間で落ち着かない人がいるかもしれないことだ。

SNSでも空間についての指摘の声が多かった。店内はシックな内装で統一されて、光も控えめ。枯山水をイメージしたユニークな形の大型テーブルなど、個性豊かなインテリアが特徴的。しかし、この空間があるからこそ、お茶するにもピッタリな空間で、通常のフードコートではできない楽しみ方ができる。実際、広めの席に座って女子会をするお客の様子も目にした。

「タイムアウトマーケット大阪」はスイーツ店も充実(Lmaga.jp撮影)
「タイムアウトマーケット大阪」はスイーツ店も充実(Lmaga.jp撮影)

「タイムアウトマーケット大阪」と言えば、「スイーツのクオリティが高い」とSNSで書かれていることが多いが、ここには京都で行列ができる甘味処「ぎおん徳屋」をはじめ、人気パティスリー「Seiichiro,NISHIZONO(セイイチロウニシゾノ)」などの名店が並んでいる。

「Seiichiro,NISHIZONO」のミニパフェ(1480円、日によって内容は異なる)は平日12時〜15時限定
「Seiichiro,NISHIZONO」のミニパフェ(1480円、日によって内容は異なる)は平日12時〜15時限定

しかも「Seiichiro,NISHIZONO」では、ドリンクが付いたお得なミニパフェセット(1480円、日替わり)が新たに登場。近隣の人気のカフェに行けばドリンクは1杯700円程度、ケーキも頼めば1000円は超える昨今。「席に座れる、並ばない、長居できる」ことに加え、各地の人気店が集結しているのもうれしいポイントだ。

「ぎおん徳屋」の「徳屋の本わらびもち」(1390円)

さらに7月1日からは1カ月限定で「ウェスティンホテル大阪」のポップアップもあり、ホテルメイドの高級さを活かしたクリームが「鬼ほど」のったという「オニクリシフォン」880円が登場している。

雪だるまのようなかわいらしい見た目の「オニクリシフォン」(880円)。大きめサイズのためシェアもお薦め
雪だるまのようなかわいらしい見た目の「オニクリシフォン」(880円、Lmaga.jp撮影)

昨年9月からは「パーティープラン」もスタートしている。フードホールで宴会自体が貴重だが、この試みは国内外の「タイムアウトマーケット」のなかでも、世界で唯一ここだけで実施。

プランは「6000円」「8000円」「1万円」の料金別コースがあり、商品を選びに行かなくても良いことや、スタッフにサーブしてもらえることも宴会コースならでは。貸し切り利用の場合は、800人までOK。大小の飲み会・食事会にも使えるのだ。

「タイムアウトマーケット大阪」のパーティープラン(6000円Aプラン)。全9店舗9種類の料理が楽しめる
「タイムアウトマーケット大阪」パーティープランのイメージ(内容は時期により異なる)

そして同フードホールでは、DJイベントをはじめ、お笑いイベント、クラフトビールやワインの講習会、サッカーワールドカップ放映なども実施。ひとりでも、大人数でも…ランチ・カフェタイム・夜ごはんまで使えるフードホール、各シチュエーションに合わせて梅田の穴場として重宝しそうだ。

「タイムアウトマーケット大阪」では週末夜にDJイベントもよく開催されている
「タイムアウトマーケット大阪」でのDJイベントの様子(Lmaga.jp撮影)

2025年3月、大開発が進んだJR大阪駅前の「うめきたエリア」には、「JPタワー大阪」や「イノゲート大阪」、「うめきた公園」そして、「グラングリーン大阪」、「うめきたグリーンプレイス」などが開業。「グラングリーン大阪」内にオープンした広大なフードホール「タイムアウトマーケット大阪」の営業時間は11時~23時(22時半L.O.)。ほか詳細は公式サイトにて。

【動画】意外に知らない…地下通路だけの行き方

取材・文・写真/Lmaga.jp編集部

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