関西から最短1時間の新潟へ!市場ハシゴで海鮮三昧、魅惑の日本酒、発酵グルメも

「青海ショッピングセンター」内「古川鮮魚」の名物「海鮮丼」
神戸空港からトキエアで約1時間30分。爽やかな日本海が広がる、夏の新潟旅へ。海水浴に登山、佐渡や粟島への離島トリップ、そして夏の風物詩『FUJI ROCK FESTIVAL』。さまざまな楽しみがあるなかでも、旅の起点となるのは、新潟空港を擁する新潟市だ。だがその魅力は、関西ではまだ知られていないらしい…!?
江戸時代に遡る港湾都市でありながら、もちろん酒・米・魚が名物のグルメ都市でもある。アクセスの良さから、いろいろな体験が気軽にできる、新潟市の見どころを「水」をキーワードにご紹介。

◆「水のまち・新潟」を、地形からひもといてみたら?
南北に長い海岸線を持ち、世界遺産・佐渡島へ渡る玄関口でもある新潟市。海のまちであるこの地が、なぜ「水の都」と呼ばれるのかといえば、新潟が信濃川と阿賀野川の二大河川の河口に位置する「川のまち」でもあり、その名の通り「潟(かた)のまち」でもあるためだ。

全国有数の米どころである「越後平野」は、かつてはたくさんの湖沼「潟」が点在する湿原であり、これを干拓することで生まれたのだとか。
おいしいお米が潟のおかげだと思うと、“新潟”という漢字がなにやら愛おしく見えてくる。なお市内には、今も16カ所の潟が残っており、西区赤塚エリアの「佐潟(さかた)」はその一つ。

せっかくなので、港町としての成り立ちもおさらいしておこう。江戸時代に北前船の主要寄港地として栄えた新潟は、粋を凝らした料亭や花街文化の風情もただよう街。幕末には函館や神戸と並ぶ「開港五港」に指定され、明治元年(1868)に日本海側唯一の国際港として開港した華々しい歴史をもつ。
信濃川のほとりに立つ「新潟市歴史博物館 みなとぴあ」は、明治初期のハイカラな気風を感じられる水辺の観光スポット。堀が整備された敷地内には、水の都・新潟の成り立ちや風土について学べる「博物館本館」をはじめ、開港と同年に建てられた擬洋風建築の「旧新潟税関庁舎」などの近代建築も並び、歴史ファンも建築ファンも必見だ。https://www.nchm.jp/
◆ 個性さまざま。市場のハシゴで新潟の幸を堪能!

新潟旅行で必ず食べたいのが、「米・酒・魚」の三大グルメ。なかでも、新潟と佐渡島の間に豊かな漁場がある新潟は、高級魚の「のどぐろ」、とろりと甘い「南蛮エビ」をはじめ、白身の宝庫と呼ばれるほど多彩な鮮魚を味わえるのが醍醐味だ。とはいえ、「どこで食べるのが正解なの?」と迷う人も多いはず。そんな時は、地元の人々が通う食の名店が集まるマチナカの市場へ! 毎朝水揚げされる地魚に、旬の野菜、炊き立てのみずみずしいお米……。さまざまな専門店や食堂がそろうため、「新潟のおいしい(うんめぇ!)」を一度に満喫することができるはず。
【迷ったらここ!新潟グルメが集まる「みなとのマルシェ ピアBandai」】


新潟港のある「万代島(ばんだいじま)」は、佐渡汽船の乗場や、ホテルや美術館、コンベンションホールが集まる「朱鷺メッセ」が隣接するおしゃれなウォーターフロント。このエリアを代表する観光スポットが、県内最大級の旬鮮市場「ピアBandai」だ。
新潟港や県内で水揚げされた鮮魚はもちろんのこと、みずみずしい産直野菜やフルーツ、地酒などの専門店が並ぶほか、飲食店も充実。佐渡直送のネタで握る回転寿司にかき小屋、施設内で買った新鮮食材でBBQができる「ピーカンテラス」もあり、新潟のおいしいものを存分に味わうことができる。https://www.bandai-nigiwai.jp/
【昼呑みできるパラダイス「青海ショッピングセンター」】

よりディープな地元感や人情を感じてみたい人は、万代橋をわたった本町(ほんちょう)通へ。「市民の台所」として愛されてきたこちらは、鮮魚を中心に米菓などの商店と露店が軒を連ねるレトロなアーケード商店街。なかでも、地元民イチオシのスポットが「青海(おうみ)ショッピングセンター」だ。
一見普通のスーパーに見えるが、中はイートインできる鮮魚店や食堂、餃子店など7軒が入居する“横町”のような食堂街。なかでも「本町鈴木鮮魚」と「古川鮮魚」は二枚看板として人気を誇り、ともに仲買人である店主が毎朝仕入れる地元産の海鮮をアテに、昼呑みできるのが魅力だ。


売り場のかたわらにカウンターやテーブルが設けられ、一升瓶やワンカップの地酒がずらりと並ぶ光景は酒好きにはたまらない。もちろん、刺身定食や海鮮丼などメニューも豊富なので、家族連れでの朝食やランチにもおすすめだ。https://www.nvcb.or.jp/feature/oumishopping
【毎月開催の沼垂テラス商店街のイベントに注目】

市民でなければ、まず読めない難読地名「沼垂(ぬったり)」。奈良時代まで遡る起源を持つこのエリアは、かつては数十軒もの味噌蔵や酒蔵が軒を連ねる「発酵のまち」だった。その面影やにぎわいを今に伝えるのが「沼垂テラス商店街」。昭和の公設市場だったレトロな長屋をリノベーションし、ローカルカルチャーの発信拠点に。カフェやスペシャルティコーヒーの焙煎所、うつわ、ガラスなどクラフト作家の工房など、多彩な顔ぶれの約30店舗が入居している。


沼垂テラス商店街では、月に1回「朝市・冬市・夜市」などのイベントが開催されているので、ぜひ訪れてみては? 歩行者天国となる通りに、キッチンカーやテントが並び、フード・ドリンク・ハンドメイド雑貨などが購入できる。アクセスは新潟駅からバスで約10分、徒歩約20分。開催時間は9時〜14時で、暑さの厳しい7〜9月は朝市に代わり「夜市」が開催される。詳しい日程などの詳細は、ウェブサイトやSNSでチェックを。https://nuttari.jp/
◆ 駅ナカで楽しむ、新潟の発酵文化

米の生産量日本一を誇り、豊かな天然水にも恵まれた新潟県は、全国最多の91の酒蔵がある発酵王国。また、地元産の米こうじや大豆から作られる「越後味噌」も、新潟っ子自慢の一品だ。JR新潟駅の新幹線改札近くには、新潟清酒を試飲・購入できるショップがあるほか、駅から徒歩で訪ねることができる老舗の酒蔵、味噌蔵もあり。時間の許す限り、存分に新潟を味わい尽くそう!
【「ぽんしゅ館 新潟驛店」で“唎酒”に挑戦】
新潟駅に直結する駅ビルにある「ぽんしゅ館 新潟驛店」は、新潟清酒から洋菓子・米菓、調味料まで、グルメなおみやげが勢ぞろいする、夢のようなスポット。この店の一番・人気が、県内全酒蔵の定番酒や季節の美酒を試飲できる「唎酒番所(ききざけばんしょ)」だ。ずらりと並ぶ「唎酒マシン」が圧巻で、その数は111銘柄!1000円でコイン5枚を購入し、気になる新潟清酒を好きなだけ試飲することができる。

新潟清酒といえば、爽快でキレのある「淡麗辛口」が代名詞だが、近年は土地土地の風土や蔵元の個性を映したユニークな酒もぞくぞくと誕生中。唎酒を通して、「進化する新潟清酒」のいまに出会えるのもうれしいポイントだ。「ぽんしゅ館」は、新潟清酒と地元の肴を気軽に味わえる「角打ち」や、日本酒スイーツの専門店「酒菓子店」など、駅ビル内に4店舗を展開。お店ごとに異なる切り口で、新潟の魅力を発信しているので、ぜひのぞいてみて。https://www.ponshukan.com/niigata/

【新潟駅から最も近い蔵元「今代司酒造」へ】

「沼垂(ぬったり)」はかつて酒蔵や味噌蔵などが多く立ち並んだ醸造業で栄えたまち。豊かな伏流水に恵まれ、川舟による水運の要衝となったことが発展を遂げた理由だとか。時代とともに造り手は減ったものの、今もなお、数軒の蔵がその歴史を大切に守り継いでいる。「今代司(いまよつかさ)酒造」はその一つで、創業は江戸中期の明和4年(1767)の蔵元だ。
今代司の酒造りは「全量純米仕込み」。すなわち、米と米こうじ、水のみを原料とする昔ながらの製法にこだわる。米本来のふくよかなコクや旨みを活かしながらも、随所に新潟酒らしい「爽やかなキレ」を感じさせる技が見事。多くの新潟酒ファンに愛されている。


希少な「木桶」で醸すシリーズ、「日本刀のようにシャープ」と絶賛される超辛口、牡蠣に合うワインのような酒など、唯一無二の酒づくりに挑戦中。直売所には試飲コーナーがあるので、個性豊かな味わいにふれてみて。ウェブサイトからの事前予約で蔵見学も可能だ。7月14日〜21日にリニューアル工事のため臨時休業。7月22日にリニューアルオープンする。https://imayotsukasa.co.jp/
【「峰村醸造」で“越後みそ”の魅力に出会う】

白壁の土蔵が美しい峰村醸造も、発酵のまち・沼垂の歴史を伝える老舗の一つ。創業は明治38年(1905)、伝統的な越後みそづくりを今に継承する名店だ。越後味噌といっても、県内の地域ごとに個性があるが、上質な米こうじをたっぷり使うことで生まれる、豊かな香りとやさしい甘みは共通の特徴。米どころ・新潟ならではのおいしさを堪能できる。
峰村醸造では県内産の大豆や米を使った味噌も製造している。蒸した大豆と煮た大豆を混ぜる「半煮半蒸(はんにはんむし)」製法により、大豆の旨みと風味の絶妙なバランスで引き出しているのが特徴だ。一方、鮮やかな赤色が目を引く「復刻仕込 越後味噌」は、料理好きや発酵食ファンおすすめの逸品。「大豆をすべて蒸すことで、濃厚な旨みを引き出す」という伝統製法を復活させたことで、大豆本来の深い旨みとコクが口いっぱいに広がる。


歴史ある蔵をリノベーションした直売店では、蔵見学(祝日を除く毎週金曜11時~)やみそ仕込み体験もOK。バウムクーヘンやフィナンシェなどの焼き菓子や、「まるで塩キャラメルのような味わい」と評判の“みそソフトクリーム”も絶品なので、ぜひお試しを。https://www.minemurashouten.com/
◆ 伊丹空港、神戸空港から発着、新潟市へは飛行機が便利!

新潟市へは、飛行機でアクセス。新潟空港は3代目旅客ターミナル誕生から30年を迎え、新潟空港拡張30周年事業を今年開催。7月1日から空港内で記念グッズの販売や、飲食店で記念メニューを提供中。そのほか、親子で楽しめるさまざまなイベントも随時実施するので、詳しくは特設WEBサイトの確認を。
飛行機では、神戸空港からトキエアで新潟空港まで約1時間30分。または、伊丹空港からJAL・ANAで新潟空港まで約1時間。新潟駅周辺へは、レンタカーやリムジンバスでの移動が便利!


鉄道では、新大阪駅から東海道新幹線で東京駅まで約2時間30分、東京駅で乗り換えて上越新幹線約2時間で新潟駅。
または、大阪駅から特急サンダーバードで敦賀駅まで約1時間20分、敦賀駅で乗り換えて北陸新幹線で約2時間、上越妙高駅で乗り換えて、特急しらゆきで約2時間で新潟駅。
文/山口紀子
写真/Ayami、太田太朗
提供/公益社団法人新潟県観光協会
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