『Meets』編集部の余談。

仏像を彫る。 六刀目

2020.6.9 08:00

カテゴリ:コラム

寺好きが理由で、縁の無い奈良に住む編集Oが、
一から仏像を彫ってみる無謀な体験記。
小学生以来握る彫刻刀の扱いに悪戦苦闘、
「ホンマに彫れんのか?」と不安を抱きつつ、
家時間の過ごし方としての新趣味開拓を目指す。
いたって真面目に、仏像に向き合います。


六刀目
輪郭を粗彫りする。

狂気の深夜ノコギリ挽きから一週間。
この一週間で生活は日常に戻り、日中は会社、
夜は家で仏像彫刻の日々・・・、とはならず、
仏像は週末のルーティーンに据えた。

ここまで通し番号で“○刀目”と謳いながら、
「全然彫らへんやんけ!」と、
まわりから言われることもしばしば。
別に値打ちをこいてる訳でも何でもなく、
実際にやってみれば分かると思うのだが、
最初に刃を入れるのが結構不安なのだ。

まぁそうは言ってもまず始めねばと、
意を決して、ついに彫刻刀“ヒノキ入刀”。
今回はノコギリで挽いた前回の状態から、
粗くカドを落としていく作業に入る。

彫り始めると、本当に無心になって、
虚空に踏み込んだんじゃないかと思うほど。
なんだ、このゾーンに入ったような集中力。

これまでの躊躇が何だったのか、
彫る刃が止められない!
すごく楽しくなってきた。。
(ひとりでテンション上がってます)

特に木目に沿って刃を滑らせる時は、
彫り過ぎる危険もあるが、
スッと刃が入る感覚が指に伝わり快感。

上から見たら完全にキレイな円に! なんか気持ちいい。

木に対して急激に愛着が湧いてきて、
なんか母性すら芽生え始めた気がする。

首の仕上がりに気を良くし、ノってきた。
この熱が冷めやらぬうちに、
顔と頭の粗彫りに取りかかる。

ただ、ここからは熱中し過ぎて、
途中経過の写真がない。。

なので、いきなり粗彫りの完成!

トータルの集中力持続時間は4時間。
まだいけそうな気配だったが、
指が悲鳴を上げ始め、今日はここまで。

しかし、企画前から分かってはいたけれど、
彫っている手元の写真が撮れないので、
なにか自撮り作戦も練らねば。
あと、途中経過も地味で画が持たない。

お出かけ見仏編や仏像茶話会編など、
彫る以外もたまにはやっていこう。

しかし、今回で完全に気分がノった。
ここからペースがあがるのではなかろうか。


◎過去の記事は
仏像を彫る。 五刀目
仏像を彫る。 四刀目
仏像を彫る。 三刀目
仏像を彫る。 二刀目
仏像を彫る。 一刀目

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MeetsRegional編集室 1989年創刊以来(今年で31年目突入!)、関西の街をフォーカスし続けるリージョナル・マガジン。編集部員をはじめ、誌面に携わるさまざまなスタッフが自分の足で探してきた店や人、モノやコトを、私感たっぷりにご紹介。街や酒場の“ゴキゲン”を言い訳に、どうにも飲める(飲み過ぎる)スタッフ多め。現在、「WE♥酒場」をキャッチフレーズに、酒場にまつわるエトセトラを12カ月連続で特集中。毎月1日発売。

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