体を張る天竺鼠・瀬下、千鳥からのメールに「本気で泣いた」

2021.7.14 20:05

リモートインタビューも全力で挑んでくれた天竺鼠・瀬下

(写真12枚)

「みんなでやっていこう」と結束した同期芸人たち

──そういう自分だったけど、次第に現実を突きつけられていくわけですね。しかも同期の、かまいたち、和牛などが『M−1グランプリ』を機にステップアップしていった。悔しさなどはありませんでしたか。

悔しさや僻みはなかったですね。僕らの同期はNSCを卒業してからすぐ、上の世代の強さにビビっていたんです。個々でやり合っても勝てないから、徒党を組んでいくことにしました。かまいたち、和牛、藤崎マーケット、ビタミンS、バイク川崎バイク、河合(アインシュタイン)、山名(アキナ)、2700らと話し合って「みんなでやっていこう」と。

だから和牛、かまいたちが『M−1』で結果を残してくれたときは本当にうれしかったです。そして誰かが上にあがったら、ほかの誰かを引きあげる形ができあがりました。僕が『アメトーーク!』でウケたきっかけをくれたのも、かまいたちですし。

同期や先輩含め、「周りの人に恵まれている」と話す天竺鼠・瀬下

──約4年前に放送された『メッセンジャーの○○は大丈夫なのか?』(MBS)で、東京でレギュラーがゼロの瀬下さんの近況をレポートしに来たのが、藤崎マーケットでしたよね。先輩、後輩ではなく同期に「大丈夫か?」と心配されるのは、厳しいものがあったんじゃないですか。

収録中は藤崎もふざけて家を荒らしたりしていたけど、撮影が終わったらマジのトーンで「瀬下、ほんまに大丈夫なんか?」と言われたのを覚えています。あのふたりはやさしいし、すごく心配してくれました。僕も「うん、大丈夫やで。歯を食いしばっている。ここが頑張りどきやな」と答えました。だけど正直な話、おっしゃるように「よりによって藤崎マーケットがリポートにくるのか」とキツい気持ちになりましたね。

──あの番組では、仕事がほとんどないから公園に行って悩む日々が続いていたと言っていました。

嫁にも「今から仕事に行ってくる」と嘘をついて家を出ていました。リストラされたサラリーマンみたいに。「家族がいるのにどうしようかな」と悩んでいました。だからこそ今、こうやって仕事をさせてもらえていることに感謝しているんです。

千鳥からのLINEに「本気で泣きました」

──瀬下さんが旅人として出演した『相席食堂』(ABCテレビ)の回もかなり印象的で。あまりにも無茶な体の張り方をする瀬下さんを観て、千鳥・ノブさんが「そこまでしてお前はお笑いの仕事が欲しいのか!」とコメントしていましたね。

喉から手が出るほど欲しいんです。『相席食堂』の収録が終わった直後、ノブさんから「めちゃくちゃおもしろかった」とLINEがきたんです。その1時間後には大悟さんからも「瀬下、良かったぞ。お前、ほんまにがんばったな」って。本気で泣きました。今まで仕事でそんな連絡をもらうことはなかったから。

──千鳥のおふたりも、瀬下さんのことがずっと心配だったんでしょうね。

千鳥さんは東京でも活躍していたじゃないですか。しかも僕らのことも可愛がってくれていた。本音を言うと、「千鳥さんもいるから、俺も東京でチャンスがあるんじゃないか」と甘えた考えがありました。でも、当たり前ですけどそんなワケはない。まず自分たちの力で頑張っていないと、千鳥さんも手を差し伸べられないですよね。なんとかここまでやれるようになったから、千鳥さん、かまいたちとの仕事が多くなってきたんだと思います。

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