新喜劇の常識は通用しない? 50代同期コンビが「感じ取ってもらう笑い」に挑戦

2時間前

『ふたり、静かに・・・!?』の会見に出席した(左から)川畑泰史、兵動大樹(6月4日・大阪市内)

(写真4枚)

「吉本新喜劇」元座長の川畑泰史と、漫才コンビ「矢野・兵動」の兵動大樹による、2024年始動のプロデュース企画「この先10年プロジェクト」。3年目の2026年は、ラスト5分で観客をあっと言わせる演劇作品『ふたり、静かに・・・!?』を上演する。6月4日に川畑と兵動が大阪市内で会見をおこない、新たな試みに果敢に挑んでいることを語った。

50代半ばを迎えた同期の2人が、この先も挑戦していくという思いを込めて開始したプロジェクト。今回は、関西の劇作家・演出家の岡部尚子の代表作と言える女性3人芝居を、男性2人が出てくる4人芝居にリメイク。ある決意を抱えた女性と、彼女を心配する男性のいる部屋に、いずれも「しずか」と名乗る男女が来訪したことから、謎と笑いと温かさに満ちた会話が展開していく。

■ “演じること”への新たな発見も

台詞だけでなく「ええっ?」という何気ない一言すら飛ばしても、芝居が壊れかねないというほど、緻密に組み立てられた脚本。

川畑は「新喜劇なら『ええっ?』なんて飛ばしても大丈夫だけど、なんでそこでビックリしたのかが大事になって、最後に『なるほど、そういうことか!』とわかっていただく芝居。気持ちではなく段取りで台詞を覚えるのは初めての体験で、2日かかっても覚えられませんでした(笑)」と、悪戦苦闘したことを明かす。

「2日かかっても覚えられませんでした(笑)」と話す川畑泰史(6月4日・大阪市内)
「2日かかっても覚えられませんでした(笑)」と話す川畑泰史(6月4日・大阪市内)

兵動が演じるのは「気の弱いおっさん」ということ以外、明かされていないキャラクター。「川畑くんたちがいる部屋に、僕が入ってくることによって、勘違いが何重にも起こります。僕たちにも挑戦ですけど、岡部さんも自分の(女性だけの)代表作に、男性を入れるという挑戦をしてくれてます。僕らはいつもわかりやすいことをやってるけど、『感じ取ってもらう面白さ』みたいなことはやったことがないので、そういうところを楽しんでいただけたら」と希望を語る。

「『感じ取ってもらう面白さ』みたいなことはやったことがない」と話す兵動大樹(6月4日・大阪市内)
「『感じ取ってもらう面白さ』みたいなことはやったことがない」と話す兵動大樹(6月4日・大阪市内)

普段はお笑いの世界をフィールドにしている2人だけに、やはり演劇の舞台にはいろんな発見とやりがいがあるという。

川畑が「普段は自分が面白いことを考えてる比重が大きくて、『ちゃんと演じる』という比重が少ないんです。その比重の大きさを痛感します」と語ると、兵動も「『これ、演技力ある人だったらもっと面白かったのに』と言われるのだけが怖い。本はしっかりしてるので、そこで自分がどう演じきるか? ということなんや・・・と気付けました」と、かなり意識の変化があったそう。

50代同期コンビの2人
50代同期コンビの2人

ここから本番に向けて、まだまだ試行錯誤がつづく2人だが、兵動は「ここ(会見)でしゃべっているうちに『こういうことを頑張らなあかん』ということが、新たに出てきました。ちゃんと台詞を落とし込んで、演技でわかってもらえる風に仕上げていきたい」と意気込む。

また川畑も「このプロジェクトを始めて、自分の守備範囲が広くなった感じがします。『10年続けていくべき』と思ってもらえるよう、新喜劇好きの方も演劇好きの方も、両方に『楽しかったなー!』と言ってもらえるようなものを作りたいです」と抱負を語った。

川畑と兵動以外には、村崎真彩と吉田真知子が出演。さらに日替わりゲストとして、藤山扇治郎(19日)、すっちー(20日)、未知やすえ(21日昼)、さらに兵動が「意外性のある人」というシークレットゲスト(21日夜)が登場する。会場は「ABCホール」(大阪市福島区)で、料金は前売6800円、当日7300円。チケットは現在発売中。

取材・文・写真/吉永美和子

『ふたり、静かに…!?』

期間:2026年6月19日(金)~6月21日(日)
会場:ABCホール(大阪市福島区)
出演:川畑泰史、兵動大樹、村崎真彩、吉田真知子
料金:前売6,800円/当日7,300円(全席指定)
日替わりゲスト:藤山扇治郎(19日)、すっちー(20日)、未知やすえ(21日昼)、シークレットゲスト(21日夜)

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