◆「エンドロールの演出が最高」（秋定）

──登場人物で、共感できるキャラクターはいましたか？

秋定「共感ではないけど、映画になって、ようやく山岸（仲野太賀）が好きになりました」

さすけ「あ、山岸なんや」

秋定「ドラマでは、マジで嫌いやったんですよ。ゆとりモンスターじゃないですか。説教されたらすぐパワハラで訴えるし。でもそれは、いちばん年下やからできてると思っててんけど、ドラマから７年経って、後輩ができてもモンスター山岸はまったく変わらない」

──スタイルが不変ですよね。

秋定「そうそう、スタイルが変わらないんですよね。若気の至りじゃなくて、その年になってもそれを突き通すなら、もう許すわって。ちょっと好きになった」

荒川「好きなキャラいますか？ってよく聞かれますけど、これいちばんむずい映画です。みんな大好き！」

さすけ「そうよな、みんないいよな」

荒川「まりぶ役の柳楽優弥さんって、小さい頃から役者さんをされているじゃないですか。私、人生で初めて『この人かっこいい！』って思ったのが、柳楽さんなんですよ」

さすけ「それって荒川が小さいとき？」

荒川「そうです。むっちゃかっこいい、ひゃぁ〜って幼いながらに思ったんですけど、この映画を観たとき、最低の奴やったから悲しかったです（苦笑）」

さすけ「役者としての幅はとんでもなくすごいよね」

秋定「ドラマ観てたら、１週間ごとに感情変わるで。まりぶ、お前めっちゃええこと言うやんって関心してたら、最後にクズみたいなことするねん。今回もそうやけど、途中で悪い顔してたやろ？ でも、周りにめっちゃ迷惑かけてるのに、最終的には誰にも嫌われてないという」

荒川「そうそう（笑）。めっちゃ振りまわすんですよ」

秋定「あと、キャストみんなが出演していた、最後のエンドロールの演出が最高やったわ」

荒川「ねぇ、あれ良かったですよね。あんな画角、観たことないもん！ カメラが倒れるのも、『わぁ、ずるい！』って思った」

秋定「どこまで台本なんかわからんねん。あと、茜ちゃん（安藤サクラ）と山路くんの病院での会話とか素すぎて、マジの２人の会話にしか聞こえんかった」

荒川「定点で撮った、病室でのシーンですよね」

秋定「演技っぽくない喋り方、あの会話がめっちゃ好きやったなぁ」

荒川「この映画って、チラシに書かれているキャッチコピー『すべての世代に突き刺さるノンストップ新世代コメディ！！』。これに尽きません？ まじでビックリする」

さすけ「たしかに、どの世代にとってもツボがある」

荒川「これ、公開されたらどうなるんやろ。みんなの価値観、絶対変わりますって。どうなるんですかね？ こわくなってきた！」

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映画『ゆとりですがなにか インターナショナル』
２０２３年１０月１３日（金）公開
脚本：宮藤官九郎
監督：水田伸生
出演：岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥、安藤サクラ、仲野太賀、吉田鋼太郎、ほか
配給：東宝
公式サイト

写真／本郷淳三
提供／ＴＯＨＯマーケティング