毎月1日だけ行列…なぜ? 神戸に華やかすぎる「ついたち参り」

2022.12.31 07:30

神戸にある「脇浜 南宮宇佐八幡神社」(神戸市中央区)(提供:脇浜 南宮宇佐八幡神社)

(写真6枚)

神社の境内に向かってまっすぐに伸びる列。これは毎月1日だけに登場する恒例のシーンで、神戸にある「脇浜 南宮宇佐八幡神社」(神戸市中央区)で見ることができる。「お守り」や「御朱印」をキーワードにSNSでの口コミで広がったという、同神社ならではの「ついたち参り」に足を運んでみた。

■ 知る人ぞ知る神社→SNSで拡散

神戸の中心地・三ノ宮の隣駅JR灘駅から徒歩10分の同神社。大きな国道に面したロケーションにひっそりとたたずんでおり、地元民以外はなかなか知り得ない場所にある。

そんな「脇浜神社」、ここ2〜3年でSNSを通して一気に認知度が上がっており、唯一授与所が開く日=「ついたち参り」の日には、まだ薄暗い早朝から多くの人が列を成すようになった。なぜ? と思い調べてみると、近年注目が高まる「御朱印」や「お守り」、また神社内の「雰囲気づくり」がキーとなっているようで、宮司を務める森本篤生さん&藍子さんご夫妻に話を訊いた。

「脇浜 南宮宇佐八幡神社」の宮司・森本篤生さん(左)と、その妻・藍子さん(右)

「神社を盛り上げていくため、いろんな方に知って頂き、明るい神社にしたいです。そのために新しい御朱印やお守りをご用意し、喜んでいただけるよう努力しています。おかげさまでSNSや口コミを通じて少しずつお参りの方が増えてきています」と、篤生さん。

「脇浜 南宮宇佐八幡神社」で毎月1日に授与される「透明御朱印」(500円)

■ デザイン性グッドな「お守り」「御朱印」、心をワシ掴み

ネットの「口コミ」で広がるキャッチーな神社とはなかなか現代的だが、運や人とのご縁を引き寄せる願いを込めた「引き寄せ守」や、インド刺繍リボンを使った「華守」、デザイン性抜群の「透明御朱印」を見ると、周りの人に「見て、これ」と自慢したくなるだろう。

「華やかに過ごせますように」との思いが込められた「華守」(1000円)

妻の藍子さんは、「なかでも『引き寄せ守』は朝9時の時点でなくなる場合が多いです。急に認知度が上がりましたね。『華守』はたまたま出合ったインド刺繍リボンを使っていて、『透明御朱印』もお家でのひらめきをきっかけに、デザインはすべて私が考えていています」と楽し気に語ってくれた。

「引き寄せ守」は月ごとにデザインが変わるため、誕生月を狙ってくる参拝者も多いんだとか(提供:脇浜 南宮宇佐八幡神社 ※2022年1月撮影)

■ 自然の形を生かした「ハートの木」

またこの日、参拝者のほとんどがカメラを向けていたのが、境内にある「ハートの木」。「視覚的にも目に付いて、この神社とわかってもらえるようにハートの木を目印にしました」と、篤生さんは話す。もともとあった形を綺麗に手入れして、美しいハートを保っているという。

「脇浜 南宮宇佐八幡神社」にあるハートの木

ちなみにハートにちなんで「恋愛成就」の神社かと思うかもしれないが、主の御利益としては「厄除開運」と「勝利勝運」。「でも悪いものを払いよけて、恋愛に勝っていただくという意味では、恋愛成就ですね」と、篤生さんは笑顔を見せる。

それぞれが健やかな日々を願って訪れる「ついたち参り」。だがただ願うだけでなく、森本ご夫妻のこういった工夫のおかげで、しっかりと英気を養うこともできる「脇浜 南宮宇佐八幡神社」のついたち参り。

お正月に向けては限定仕様の「御朱印」に各日100体の「引き寄せ守」、また「華守」もデザインを増やしてスタンバイするとのことなので、華やかに2023年をスタートさせたい人は、是非足を運んでみては。

「授与所」は毎月1日のみ、年始は1月1日〜3日の朝9時〜夕方5時まで。

「脇浜 南宮宇佐八幡神社」

住所:兵庫県神戸市中央区脇浜町2-3-6
営業:毎月1日朝9時〜夕方5時

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