兵庫県の住宅街に、世界が憧れる宝の山…「変態植物レジェンド」夢のイベント初日200人開店待ち

平和な能勢電鉄「絹延橋駅」駅前に、大行列が。植物ガチ勢には、風雨が強さは関係ない。「今日過去イチのお客さんちゃうかな~」と代表の勲造さんも驚く
2026年4月10日朝9時。川西市の能勢電鉄「絹延橋駅」のホームに降り立つと、傘を差す人たちの長い列が見える。今年一番の強い雨が予想される荒天の中、約200人が行列作ったその先にあるのは木々に囲まれた謎の施設。いったい何が行われているのか、現地に潜入してきました。
◆ 植物界のレジェンドが生みだした「花宇宙」に潜入…
実はこの場所、植物の生産・卸業を営む「花宇宙」(兵庫県川西市)の巨大温室。代表の西畠勲造さんが、世界中から集めた植物たちが、圧倒的物量で、所狭しと並べられている。



勲造さんは100年以上続く植物卸の家に生まれた4代目で、この道55年の大ベテラン。府立園芸高校で学び、父親から家業を継いだ、生け花の花材などを中心にした商いを続けた後、徐々に東南アジアやハワイなど各地で見つけた珍しい植物の販売に軸足をシフトしていく。

そんな日本における珍奇植物の第一人者には、植物を誰よりも愛し、仕事を楽しむ姿勢に共感し、老若男女多数のファンが。この「植物界のレジェンド」の温室は、世界の植物ファンが憧れる夢のような場所なのだが、業態は「卸」のため、残念ながら一般の人向けの店内の開放や、直販は基本的に行っていない。

そんな場所を1年に3回だけ広く開放し、誰でも楽しめるイベントが、この日開催された展示即売を中心にした『花宇宙ドリームガーデン』。今回4月の開催で第26回目の開催となる。この日は東京から来た、という来場者も多く、沖縄や北海道からこのイベントを目当てに訪れた人もいて、植物ファンたちにとっては年に3回の「お祭り」なんだとか。


◆ 「それ2000円!」「こっち16万円!」「それ売ったアカン」レジェンド自ら次々値付け

イベント中の勲造さんは大忙し。来場者たちから、「この植物はどこにありますか?」「どうやって育てたらいいですか?」「写真一緒に撮ってください」「鉢にサインを」と次々に声をかけられ、携帯もなりっぱなし。

さらに卸業ゆえ、値札がついていない鉢も多々あり、その値段をひっきりなしに、イベントを手伝うボランティアスタッフたちがたずねに来る。それに対し「それ2000円!」「こっち16万円!」「それ売ったアカン」とテキパキさばいていく。「これ5000円」「え!安っす…」「ええねん!それでいこ!」とスタッフとやりとりすることも。


植物の販売はもちろん、広大な敷地にかくされた「1円」特別販売するの鉢探し、ピンボールゲーム、キッチンカーでの軽食提供など、3日間の企画は盛りだくさん。卸売りを行う同社が、こうしたイベントを行う理由を問うと、「とにかくみんなに楽しんでもらいたいからや~。準備はめっちゃ大変やけどな」と笑う。

◆ 昨今の「植物ブーム」の中で、勲造さんの「最推し」は?
「一番好きな植物はなんですか?ってよく聞かれんねん。ほんまになんでも好き。さらに国内外の新しい植物どんどん増やしたいと思っている」と勲造さん。「どれくらいあるかもうわからん」と言うほど、圧倒的な量の植物に毎日囲まれていても、さらなる野望は尽きることはない。

その時々で「マイブーム」があり、今は特にモンステラがお気に入りだそう。今回も入ってすぐのゾーンで「モンステラ・フェスティバル」が開催され、来場者に好評だった。

「モンステラ、アンスリウム、ブロメリア…この辺中心に特に気合いが入ってる。ぜひみんなに見てもらいたいね」と自信を見せる。他では手に入らないような貴重な植物も多数ディスプレイされており、みているだけで圧倒される雰囲気だ。


◆『花宇宙ドリームガーデン』の詳細は?予習・復習にぴったりの『変態植物倶楽部』

『花宇宙ドリームガーデン』は、「花宇宙」で4月12日まで開催。時間は9時~嫌になるまで(およそ18時くらいを目安にしよう)。入場は無料。次回開催は夏を予定しており、すでに勲造さん次回の構想も練り始めているそう。植物好きはもちろん、そうでない人も、世界中の貴重な植物に囲まれる幸せを『花宇宙ドリームガーデン』で感じてみては?

また、現在放送中の新感覚植物バラエティ『変態植物倶楽部 列島縦断!ひょうろくの未確認変態は何処に』(テレビ大阪 毎週金曜 深夜1時40分〜1時55分)でも、今回訪れた「花宇宙」をフィーチャー。ビカクシダを育て始めたのに既に枯れかけてうろたえるひょうろくと、勲造さんの絶妙な掛け合いや、温室の見どころ紹介も。
ドラマ版の放送に続き、こちらも植物ファンたちの間で「入部したい」「植物に対する愛や敬意が伝わってくる」と話題の番組は、全話YouTubeでの配信中。『花宇宙ドリームガーデン』の予習・復習に、そちらもチェックを。
取材・文・撮影/Lmaga.jp編集部

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