成島出監督、役所広司は「修正するところがない、残念ながら」

2023.4.11 21:45

映画『銀河鉄道の父』の舞台挨拶に登壇した成島出監督(4月11日・大阪市内)

(写真2枚)

映画『銀河鉄道の父』の特別先行上映会が4月11日、大阪市内で映画館で開催され、メガホンをとった成島出監督と主演の役所広司が舞台挨拶をおこなった。

国民的な人気を誇る童話作家、詩人の宮沢賢治が「実はダメ息子だった・・・」という大胆な視点で、賢治を支えた家族愛を描いた直木賞受賞作(作家・門井慶喜)を映画化。原作に惚れ込んだ成島監督が、「絶対(映画化)しますから、絶対やってくださいと」と、父・政次郎役の役所と賢治役の菅田将暉に原作を渡したという。

「政次郎さんは、ホントに厳しい方で。あまり笑わない。最後だけ宮沢賢治を褒めたという、弟・清六さんの記録に残っていて。そういう印象があったんですけど、門井先生の本を読んで、目からうろこで。イクメンの走りというか、これが賢治という天才を育んだんだと。これはすぐ役所さんにやってもらおう」と明かした成島監督。

1994年の映画『大阪極道戦争 しのいだれ』以来の付き合いという俳優・役所広司(左)と成島出監督(4月11日・大阪市内)

役所とは、30年来の付き合いという成島監督。その演技について、「いつも意中の通りなので、修正するところがない。残念ながら(苦笑)。たまに演出するんだけど、ごめんなさい、戻してくださいというのが10回やったら10回ある(笑)。理屈じゃなくて、身体に全部入って演じてくださるので、こっちが頭で考えても通用しない。それは毎回勉強になります」と、日本が誇る名優の演技を絶賛した。同映画は5月5日に公開される。

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