「農業と芝居」を繋げた男、チームナックス・森崎博之の挑戦

2023.2.18 08:45

『AGRIman SHOW』を手がける演劇ユニットTEAM NACSのメンバー・森崎博之

(写真7枚)

北海道の人気演劇ユニット「TEAM NACS」。そのリーダー・森崎博之は、ほかのメンバーが全国区で俳優活動を繰り広げているのとは対照的に、今も北海道に根ざしながらワン・アンド・オンリーな道を精力的に追求し続けている。

3月に大阪で上演されるソロ舞台『AGRIman SHOW』では、一人芝居からイリュージョンまで、あらゆる角度から「農業」の魅力に迫るという、まさに彼にしかできないようなステージに挑戦! 企画が生まれた背景や、このステージが観客にとって「一生モノ」になる理由などを、熱く語ってくれた。

■ 「農家のいろんなドラマを、私ならではの視点で」

──この舞台は、NACS各メンバーのソロプロジェクト第2弾「5D2―FIVE DIMENSIONS Ⅱ―」のトップバッターの演目でもありますが、農業をここまでフューチャーした演劇公演というのは、ちょっと前例が思い当たらないです。

前回のプロジェクトで、僕は丸く収まったことをやっちゃったので、今回はあとに続く4人が引いちゃうぐらい、とがったものをやってやろう! と思ったんです。僕の舞台を観て「いや、リーダーなにしてくれんねや! 俺、なにをやればいいんだ?」って宿題になるようなものにしたいと思って「農業ショー」にしました。

野菜への愛が人一倍ある森崎は、撮影中も自らさまざまな構図を生み出してくれた

──北海道で『あぐり王国北海道』(現在は『あぐり王国北海道NEXT』/HBC)という農業番組を15年も続けて、さらには『マツコの知らない世界』(TBS)などを通じて、北海道の農産物の普及活動をしている森崎さんじゃないと、確かに考えつかない内容です。

僕は今まで『あぐり王国』で、700ぐらいの農家を訪れたんですが、農家って家族経営だから、つまりは700の家族を見てきたわけで。移住者の新規就労から後継者問題まで、いろんなドラマをこの目で見てきました。そんな農家の方たちの物語を、私ならではの視点で演じたいなぁ、と。

──そのドラマの数々をもとに作られた一人芝居が、今回の目玉となるわけですが、特に「この人のエピソードを使いたかった」というのはありますか?

牛を育てながら命にまつわる講義をされている、酪農家の方がいらっしゃって。その方とは、番組がはじまった頃に出会い「私たちは、動物や植物の命をいただいて生きている。それを残したり腐らせたりするのは命に対して失礼だし、もっと失礼なことは、自分の命を粗末にすることだ」というマインドをもらいました。その方は昨年離農されたんですが、牛たちを加工に回さないといけなくなったんです。

ネギを見つめる森崎博之

──え!? よそに引き取ってもらうという道はなかったんですか?

よほどエース級の牛でないと、無理なんですよ。まだ十分生きていられるのに(加工に)回されることに「俺のせいで・・・」という思いがあったと。そんな彼の半生と、最後の搾乳の話を芝居にします。私には源頼朝は演じられませんが(笑)、この方に関しては、僕が唯一演じられるんじゃないかと思っています。

『AGRIman SHOW』

会場:COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール(大阪府大阪市中央区大阪城3-6)
期間:3月11日(土)・12日(日)
料金:6800円

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本