福本莉子「北村匠海さん曰く、サバサバ砂漠な性格です」

2020.8.12 19:15

2016年開催の「東宝シンデレラ」オーディショングランプリをきっかけに芸能界デビューした、福本莉子

(写真10枚)

人気少女漫画家・咲坂伊緒による青春恋愛漫画を実写化した『思い、思われ、ふり、ふられ』が8月14日に公開。相手を思えば思うほどすれ違う高校生4人の切ない片思いを描いた同作で、恋愛に消極的で自分に自信を持てない由奈を演じるのは女優・福本莉子。

第8回『東宝シンデレラ』オーディションでグランプリを獲得し、映画『屍人荘の殺人』(2018年)、舞台ミュージカル『魔女の宅急便』(2018年)などにも出演し、現在活躍の場を広げる注目の女優だ。大阪出身でもある彼女に、撮影での思い出やプライベートについて話を訊いた。

取材・文/西村円香 写真/南平泰秀 スタイリスト/武久真理江

「内気な役に合わせ声もチューニングしました」

──明るく社交的な朱里に浜辺美波さん、クールで朱里の義理の弟となる理央を北村匠海さん、由奈の幼馴染の和臣を赤楚衛二さんが演じ、それぞれの恋心や抱えている秘密など、心の機微が丁寧に描かれているのが印象的でした。理央が好きだけど、告白できずにいる由奈を演じてみていかがでしたか?

原作が大人気なので、私も咲坂先生の『ストロボ・エッジ』や『アオハライド』を読んでいたので、実写版に出させていただくのはうれしい反面、それだけファンが多い作品だと思うとそれなりにプレッシャーもありました。

だから、演じる上では原作を大事にしました。全12巻をしっかり読み込んで、約2時間という映画では描き切れない時間の流れや由奈ちゃんの心の動きを自分の台本に書き込んだりして準備をしていましたね。

また、本読みの段階で、三木孝浩監督と一緒に声のチューニングをしたんです。由奈ちゃんは地声よりも高めの声で演じているのですが、シーンを重ねるごとに地声に近くなってしまって「声が低くなっているよ」と注意されてハッとすることもありました。

左から赤楚衛二、浜辺美波、福本莉子、北村匠海。© 2020「思い、思われ、ふり、ふられ」製作委員会 © 咲坂伊緒/集英社

──福本さんから見て、由奈はどんな女性ですか?

由奈ちゃんはおどおどしているけど、誰よりも芯が強い女の子なので、告白するところはかっこいいなと思いました。自分より相手を思えるというのも由奈ちゃんのいいところです。話が進むにつれて由奈ちゃんの内面も変わっていきます。

衣装も、前半はわざと大きめの制服で着せられている感を出して子どもっぽい感じを出していますが、後半では成長した姿を現すためにジャストサイズの制服にするなど、声だけでなく三木監督と一緒に細かなところまでこだわって由奈ちゃんを作り上げました。

──実際の福本さんと由奈は性格も全然違いますか?

由奈ちゃんは恋愛に対して夢見がちだけど、私はリアリストで客観的に見ますね。性格も、北村さんに「サバサバ砂漠だね」って言われたくらいですから(笑)。女子校出身っていうのも、サバサバ砂漠につながっているのかもしれません。

でも、内気で自分とは全然違う性格だからこそ役として演じやすかったかもしれません。普段の福本莉子らしくやって言われたほうが逆に役を作れなくて難しいと思います。

理想の男性について尋ねてみると、「車道側を歩いてくれるとか、さりげない優しさや気遣いができる人。人間性が現れるところを、当たり前にやってくれる人がいいな」

──なるほど。それにしたも、北村さんは上手いこと言いますね。撮影を通じて、いい関係を築かれたのがわかります。

2人とも音楽が好きなので音楽について話すことが多かったのですが、北村さんはすごく博識で雑学王でもあるんですよ。「虹は宇宙からみたら円になっているんだよ」、「サメの子どもはお母さんのお腹の中で戦って、勝ったやつだけが生まれてくるんだよ」とか、撮影中にいろいろ教えてくれました。

聞いたときは「へ~!」って思っていたのですが、今振りかえってみるとどんな内容だったのか・・・(笑)。

『思い、思われ、ふり、ふられ』

2020年8月14日(金)公開
原作:咲坂伊緒「思い、思われ、ふり、ふられ」(集英社マーガレットコミックス刊)
監督・脚本:三木孝浩
出演:浜辺美波、北村匠海、福本莉子、赤楚衛二ほか
配給:東宝

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