ブギウギ第5週振りかえり・ほんまの家族や

2023.11.3 19:30

実の両親を知り、川辺でぼう然と空を見上げるスズ子(趣里)(C)NHK

(写真5枚)

■それから3年、現状に物足りなさを感じるスズ子

スズ子が自身の出生の秘密を知ってから3年の月日が経った。「梅丸少女歌劇団(USK)」では、男役のトップを秋山(伊原六花)が、娘役のトップをリリー(清水くるみ)が務め、スズ子たちの代が中心となって活躍していた。

梅丸の劇場で舞台に立つスズ子(趣里)(C)NHK

スズ子の歌と秋山のタップダンスは歌劇団の二本柱として人気を集めていたが、スズ子は自分の歌が秋山のタップに持っていかれると感じてしまうような物足りなさを感じていた。そんなある日、スズ子はラジオから流れてきた、茨田りつこ(菊地凛子)が歌う『別れのブルース』という曲を聴き、心を動かされる。

そんななか、かつてのトップスター・大和礼子(蒼井優)が久しぶりに歌劇団を訪れる。スズ子は再会した礼子から歌声を褒められるも素直に喜べないでいると、その心境を察した礼子が「秋山さんの踊りに負けちゃってると思ってるんでしょ、あなたの歌が」と言い当てる。

秋山もまたスズ子と同じような複雑な胸中を抱いていることが明かされると、礼子は「物足りなくなっちゃってるんじゃない?今の自分に。でも、どうしていいのか分からない」と彼女らが抱くモヤモヤを言い表す。

出産を控えている礼子は、子どもが生まれることで生じるであろう変化を楽しみにしていると伝えると「何か、生活の変化が歌や踊りに表れることってあると思うの」とスズ子たちに助言する。その言葉に、スズ子は少しずつ試行錯誤を始めるのだった。

■東京への誘いに揺れるスズ子に、突如訪れた別れ

そんななか、梅丸の東京支社から演出家・松永大星(新納慎也)と部長の辛島(安井順平)が視察にやってくる。視察後、林部長(橋本じゅん)から呼ばれたスズ子と秋山は、新たに東京に創設する「梅丸楽劇団」に行かないかと誘われる。スズ子は喜びながらも大阪を離れることに少し不安を抱いており、親友で芸者のタイ子(藤間爽子)のもとを訪れて相談する。

タイ子(藤間爽子)にある悩み事を話すスズ子(趣里)(C)NHK

タイ子の言葉に心を決めたスズ子は、家族に「東京へ行きたい」と打ち明ける。梅吉はすんなり賛成するのだったが、これまでスズ子のことをなんだって応援してきてくれたツヤが猛反対する。やはり自分が本当の家族ではないから母は喜んでくれないのではないかと考えがよぎるスズ子だったが、六郎は本当の家族だからこそ離れるのが寂しくて仕方ないのだと諭す。

そんな矢先、実は退団後に病を患っていたという礼子が出産後に亡くなったと知らされる。ほどなくして礼子のお別れの会が開かれるが、そこでスズ子は、礼子が梅丸少女歌劇団に入団以来ずっと会っていなかったという、礼子の両親と出会う。

一方、ツヤとスズ子の間には、スズ子の東京行きを巡ってわだかまりが残っていた。ツヤは、スズ子が家族のもとを離れてしまうともう大阪へは帰ってこないような気がしており、不安に思っていて・・・。

本作は、戦後「ブギの女王」として一世を風靡した歌手・笠置シヅ子さんをモデルに、歌の才能を開花させて上京したヒロインが、昭和を代表するスター歌手として激動の時代を生き抜いていく物語。

放送は、NHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半からスタート。土曜日はその週の振りかえり。

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