アイドルの枠を「超えて」22歳・久保史緒里がやりたいこと

2023.10.16 21:00

いのうえ歌舞伎『天號星』に出演する久保史緒里

(写真5枚)

■ 『どうする家康』は「周りに助けられた役でした」

──明治時代の花魁を演じた『桜文』(2022年)に続く時代劇の舞台ですが、久保さんぐらいの年代のアイドルが、時代物の舞台に主演するのはめずらしかったですよね。

そうですね。今までも、アイドルがあまり演じることがないような役を、やらせていただくことが多かったです。

──もしかしたら今は、作る側も観る側も「この役はアイドルには無理」とは、もはや考えなくなっているのかもしれないですね。

そういうある種のくくりって、外れれば外れるだけおもしろいと思うんですよ。演じる想像がつかない役やビジュアルをやれるのはすごくうれしいし、皆さんの反応も楽しみです。

──そういえば男性から、時代劇を演じるおもしろさをうかがう機会は多いのですが、久保さんのような20代女子が感じる、時代劇のおもしろさってなんでしょうか?

昔の人たちって、すごく感情に素直じゃないですか? 今の時代って「隠したもん勝ち」じゃないですけど、感情のおもむくままに行動するということが、あまりないように感じて。それはやっぱり、昔は「死」がすごく近い場所にあったからじゃないかと思うんです。だから1つひとつの言葉の重み、感情の大きさや振れ幅が、現代劇と比べたら圧倒的なエネルギーがあるし、パワーの大きさがすごいです。

──それは『天號星』でも感じますか?

感じますね。みさき自身は戦うシーンはないんですけど、やっぱり「守るべきもの」ができたときには強いエネルギーが発せられるし、普段だったらできない行動・・・「あ、ここでこう動くんだ!」みたいなこともあります。それは1つ、演じていておもしろいところです。

時代物への出演が続いている久保、『どうする家康』での演技も記憶に新しい

──時代劇といえば『どうする家康』で、傲慢な姫から愛情深い妻へと変わる五徳の演技もすばらしかったですね。

台本を読んだときから、多分視聴者の印象が、最初と最後で180度変わる人物になるとは思っていました。でも最初から「嫌な奴でいよう」と狙わなくても、徳川家の皆さんと一緒にいることで、凍りついた心をどんどん溶かしてもらえるだろう、と。だから私自身も五徳と同じように、徳川家の共演者の皆様によって、言い方や顔つきが自然と優しくなっていったから、本当に周りに助けられた役でした。

──父である織田信長(岡田准一)の思いを、特に語るシーンはなかったのですが、ご自身はどのように考えて演じてらっしゃったのですか?

顔をガッとつかんでくるとか、一見すごく怖い父でしたよね(笑)。でもやっぱりそんな父の偉大さがすごく好きでしたし、その娘であることに誇りを持っていました。織田家への家族愛はしっかりあるけど、徳川家に嫁いだことで、新しい家族の形を知って。行動とは裏腹に、心のなかではどちらの家にも、強い愛情を抱いていたという気がします。

──その岡田准一さんは先日の会見で、久保さんを「素直に演技を受けてくれる、すごく上手い役者」とほめてらっしゃいましたよ。

え、本当ですか? 岡田さんは意外と一緒のシーンが少なかったんですけど、いつも演出陣の皆さんと「五徳にどうアプローチするか」を一緒に考えてくださっていたんです。だからそれに応えたいという一心で、食らいついていました。うれしいです!!

劇団☆新感線43周年興行・秋公演 いのうえ歌舞伎『天號星』

期間:2023年11月1日(水)~20日(月)
会場:COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール(大阪市中央区大阪城3-6)
料金:14800円(ヤングチケット2200円※22歳以下)

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