ダブルヒガシ「見せ方が分かってきた」…コワモテを武器に飛躍

2023.7.8 09:00

お笑いコンビ・ダブルヒガシ(左から大東翔生、東良介)

(写真4枚)

現在、大阪の劇場「よしもと漫才劇場(通称:マンゲキ)」に所属する若手芸人のなかでも、舞台上でトップクラスのウケを誇っている漫才コンビといえば、ダブルヒガシ(東良介、大東翔生)である。来る7月9日放送の『第44回ABCお笑いグランプリ(以下:ABC)』にも決勝戦へ駒を進め、昨今の抜群の実績から「優勝候補」ともされている。

クセの強いキャラクターに、独特なリズムやワードセンスが際立つネタ。そしてともに30歳ながらどこか昭和感漂う「コワモテ」だが、舞台上やテレビなどで魅せる「愛くるしさ」が、彼らの魅力のひとつ。そんな注目株に、今感じる世間の反響や『ABC』への意気込み含め話を訊いた。

■ あえて怖いイメージに寄せていこうって(大東)

──ダブルヒガシはネタのおもしろさはもちろんのこと、コワモテで近寄りがたさを感じさせながら、実はめちゃくちゃ物腰が柔らかい。最近は、そういったギャップがより感じられるなと思うのですが。

大東:昔よりはそうかもしれないですね。若かったときは自信がなかったから顔も強張ることが多くて、余計にそう見えていたんだと思います。満席のときとか「間違えたらあかん」って、どんどん漫才が内向きになっていましたし。でも今は、ネタを飛ばしても「まあ、ええか」みたいに考えられる余裕が出てきました。もちろんスベるのは嫌ですけど、以前に比べたらそのダメージも少ないです。

東:意識して柔らかさを出しているわけではなく、顔が怖いだけで普通というか、ただ明るいヤツらなんで(笑)。舞台って大体、ネタ時間は5分とかじゃないですか。そのなかで伝えられる人間性って少ないけど、ずっとやってきて、その積み重ねで自分らのことを分かってもらえてきた気がします。

大東:見た目も今風じゃないですし、僕の声もあって、怖く見られることはしゃあないと思ってました。それやったらあえて怖いイメージに自分らの方から寄せていって、その反動を使いながら、本来のかわいらしい部分へと持っていったろうと。さや香の新山さんにもアドバイスしてもらって、舞台衣装を白のスーツにしたんです。僕が普通の紺のジャケットとか着ても、似合う似合わんというより「存在感」がなくなるんですよ。それが一番嫌やったんです。

ダブルヒガシ【よしもと漫才劇場 8周年記念SPネタ】

東:そうそう。顔の怖さとかは変えれへんから、だったらそこを活かした方が良いなって話になりました。で、「かわいい」より「かっこいい」を目指したんですけど、やっぱりやっていくうちに中身がバレてきて・・・。

──最近では、見られ方が大分変わられたんじゃないですか?

大東:「ワーキャー」とか言われるようになってきて(笑)。今の自分らそういう状況はホンマに意味分からんけど、ただ何事もちょっとはそういう要素があった方が良いかなと思いますね。

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