トレンドの「丸いクロワッサン」、NYで人気に火がつき関西へ

2023.6.13 07:00

丸いクロワッサン、関西でもじわじわ増加中。「ノワール・アルジャン」(大阪市北区)の売れ筋は手前のチョコレート味(460円)

(写真4枚)

ここ数カ月でじわじわ人気上昇中の「丸い」クロワッサン。最近は催事などにも登場し、関西でも購入できる店が増えてきている。なんともこのクロワッサン、発端はアメリカ・ニューヨークなんだとか。

■ 片手で手軽に…写真映えもバッチリ

馴染みのある「三日月型」とは異なり、厚みのある丸いフォルムで、トップにはチョコレートやナッツ類などがトッピングされ、いかにもインスタ映えしそうな見た目のこのクロワッサン。立てて陳列されているものが多く、これもまたかわいさに拍車をかける。なかにはクリームやソースが入っており、定番のクロワッサンのイメージとは一味違う。

ニューヨーク・マンハッタンの「ラファイエット」が流行の発端だと言われており、インスタグラムなどのSNSから注目されはじめた。あまりの人気に午前中のうちにクロワッサンが売り切れてしまうこともあり、今もニューヨーカーたちが外でクロワッサン片手に楽しむ様子がSNS上に多数アップされている。

実際に2023年5月「阪急うめだ本店」でおこなわれた『ニューヨークフェア2023』にも登場し、催事担当者は「ニューヨークでは、2015年ごろからドーナツやマフィンとかけ合わせた『クロナッツ』や『クロフィン』など、進化版クロワッサンを扱うお店が人気を集めています。見た目がかわいく、なかにクリームなどサンドした味も美味しいクロワッサンが今の形なのでは」と、コメント。

横から見ると、およそ4センチの分厚さ。ひとつでもお腹いっぱいになるボリューム

■ 日本人は「丸い」ものにそそられる?

このブームを受け、ここ2〜3カ月で関西でも丸いクロワッサンを見かけるように。大阪・福島にあるクロワッサン専門店「ノワール・アルジャン」(大阪市北区)でも販売されており、老若男女問わずさまざまな層から好評だという。なかには出勤前の男性客が自分用に買って行くことも。

実際食べてみると、サクっとエアリーな軽い食感ではなく、密度が高く少ししっとりしている印象。店長の加藤さんは、「クロワッサンが丸い、というものはこれまでになかったですよね。日本人は丸いフォルムの食べ物に興味をそそらえれる特徴らしいので、形も日本市場に合っていたのでは。パンとデザートの間のような存在でしょうか」というように、スイーツとして楽しむ人も多い。同店ではこの特性を踏まえ、サイズを一回り小さくした「おもたせ」用商品を開発中とのこと。

ニューヨークで始まった丸いクロワッサンブーム。関西でも取り扱う店はまだ数多くはなく、今後じわじわと増えていくかもしれない。片手で手軽に楽しめるとあり、しばらくブームは続きそうだ。

取材・文・写真/宮口佑香

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