映画化もされた中谷まゆみ作の戯曲『今度は愛妻家』に、ジャニーズ「Ａ.Ｂ.Ｃ－Ｚ」の戸塚祥太が出演。１０月２６日～３０日の大阪公演直前に、戸塚の記者会見が大阪市内でおこなわれ、「愛妻家」のお手本として、先輩の名前を上げた。

■ 井ノ原快彦は「キラースマイル」が素敵

１年前からまったく仕事をしなくなったカメラマンとその妻、彼らの周囲の人々を通して、人間のいとしさをゆっくり伝えていくような本作。独身の戸塚は、相手役の三倉佳奈と「夫婦感」を出すために、稽古中からいろんな工夫をしていたそうだ。

「大事にしていたのは距離感。すごく言い合いをしてるけど、めっちゃ（２人の間の）距離が近いとか、心の距離の近さを意識していました」と語り「舞台では描かれないことを２人で想像したり、三倉さんが普段聞いている曲を、本番前の楽屋で聞くことをルーティンにしたり。そうすることで、関係性の深みが出るかなと思いました」と、役作りを明かした。

ちなみに「愛妻家と聞いて、思い浮かぶ人は？」という質問には、しばらく考えたあと「僕のイメージですけど、井ノ原（快彦）さん」と回答。

「井ノ原さんは後輩への接し方がすごくやさしくて、大きな心で導いてくれるところがあります。キラースマイルが素敵なんですけど、日々の生活が充実しているからこそ出る笑顔だと思うので、多分愛妻家だろうなと想像しています」と、その理由を語った。

■ 浦陸斗とは「気を遣わない状態に」

同じジャニーズ仲間としては、カメラマンの助手役で出演している浦陸斗（ＡｍＢｉｔｉｏｕｓ／関西ジャニーズＪｒ．）とは、この公演を通じてなんでも話せる仲になったそうだが、それは戸塚の天然ボケがきっかけになったとか。

「楽屋にチキンカレーと野菜カレーがあって、僕はチキンと思った物を食べていたんですけど、野菜がゴロゴロ入ってて。最後の一口ぐらいで『チキンいつ出るんだろう？』とこぼしたら、それを聞いた浦くんが『それ、野菜カレーですやん！』って（笑）。そうやって、僕のおかしな所がバレてからは、気を遣わない状態になりました」とほほえましい話を。

さらに浦に対しては「稽古期間でのハネ具合がすごい半端じゃなかったです。『こんな風に人が成長するんだ』というのを、まざまざと見せられました」と、後輩の急成長ぶりを称えていた。舞台では、この２人の絡みにも注目だ。

戸塚、三倉、浦のほかには、黒沢ともよ、渡辺徹が出演。会場は「ＣＯＯＬ ＪＡＰＡＮ ＰＡＲＫ ＯＳＡＫＡ ＷＷホール」（大阪市中央区）にて。チケットは９５００円で、当日券は全公演で発売予定。

取材・文／吉永美和子