高畑淳子の生き様「昔のままの老女優にはなりたくない」

2022.10.21 17:15

舞台『4000マイルズ〜旅立ちの時〜』に出演する女優の高畑淳子(21日・大阪市内)

(写真2枚)

女優の高畑淳子が出演する舞台『4000マイルズ〜旅立ちの時〜』が、2023年1月に上演される。大阪開幕を前に10月20日、大阪市内でおこなわれた取材会で、高畑が自身の役柄について、また今後の展望について語った。

同作品は、2011年にオフブロードウェイで初演を迎えて以来、世界中で繰り返し上演されている家族の普遍的な愛を描いた名作。優れた演劇作品に与えられる「オビー賞」(2012年)や「ピューリッツァー賞」(2013年)では最終候補に残るなど、演劇界でも色濃い存在を放つ作品だ。

ストーリーは、西海岸からアメリカ大陸を試みたレオ(岡本圭人)が、途中で事故に遭い、心に深い傷を負ったまま、NYに住む祖母・ヴェラ(高畑淳子)のもとを訪ねたところから展開していき、そこに登場するレオのガールフレンド・ベック(森川葵)やアマンダ(瀬戸さおり)といった登場人物らが次第に絡み合い、打ち解けていく。

会見ではユーモラスな笑みを見せながら「役作りでは歯がないシーンでの『顔』を練習している」と言い、「人生を探索してきた人間とこれから探索していくって者が語り合っているというのがミソの劇だと思っているので、なるべく作らないで挑みたい」と、本作への熱い思いを語る高畑。

また、ヴェラ役をオファーされたときの心境を語り、「こんな91歳の役が来るんだ〜とは思うんですけど、おばあさん役というのは非常におもしろい役が多くて。今回この作品が上手くいくと、『6週間のダンスレッスン』をされていた草笛光子さん、『ハロルドとモード』の主演をされた黒柳徹子さん、そのあたりの市場をそろそろいただけるのかな(笑)」と、今後の野望を語り、会場内を温かいムードに包んだ。

そして、「昔の美しいままでいようとする老女優にはなりたくないなと思いますね。自分の変化も財産だと思うので」と、最後には自身の描く女優像について熱く語り締めくくった。舞台『4000マイルズ〜旅立ちの時〜』は、2023年1月7日〜9日に「梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ」(大阪市北区)にて上演。チケットは1万1000円で、現在発売中。

舞台『4000マイルズ〜旅立ちの時に〜』

期間:2023年1月7日(土)〜9日(月・祝)
会場:梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(大阪市北区茶屋町19-1)
料金:11000円

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