小学生の懐かし「プロフ帳」が再ブーム? 大阪のメーカーを突撃

2022.6.22 19:30

6月下旬に発売予定という「カミオジャパン」のプロフィール帳。項目やデザインが令和っぽい…!

(写真10枚)

名前や住所、誕生日などのプロフィールはもちろん、「好きな人はいる?」「将来の夢は?」などさまざまな質問に答えて交換し合う、小学生のお友だちアイテム「プロフィール帳」を覚えていますか?

筆者が小学生の頃(約20年前)はクラスの女子全員が配りまくっていて、雑貨店に行けば専用のコーナーが設けられ、その種類もかなりあった記憶が・・・。しかしSNSが発展しているこの令和時代、THE・アナログなコミュニケーションツールに需要はあるのだろうか?

気になったため雑貨店を数店見に行ったところ、「2〜3年前から置いていません」「最近は置いてないですね」と言われてしまい・・・。小学生の間で「プロフィール帳」文化は途絶えてしまったのか、大阪のファンシー文具メーカー「カミオジャパン」(本社:大阪市中央区) に、その行方を訊いた。

■ 2000年代前半に流行した「プロフ帳」

──先日実家のクローゼットから引っ張り出してきた20年前の「プロフ帳」(筆者は「サイン帳」と呼んでいた)、まさかの「カミオジャパン」さんのものでした!

え、すごい! 2000年ですか? 弊社に残っている「プロフィール帳」で1番古いのが2004年だったので、そちらはかなり貴重です(笑)。

2000年に筆者が使っていた「ナイスアフロ」のプロフィール帳。たぶんかなりクセがすごい

──私はかなりクセが強いキャラクターのものを使っていたのですが、当時は本当にいろんな種類がありましたよね。

はい、まさに2000年代前半が、プロフ帳の1番のピークですね。弊社は1987年創業なのですが、1990年代には販売していたと聞いています。

──こんなに自分のことを知ってもらえるツールってあまりないので、続いてほしい文化ですが・・・もう途絶えてしまったのでしょうか?

いえ、2000年代から売り上げは減少していますが、弊社では今でも1年ごとに出していて、出せば売れるアイテムなんです。

「カミオジャパン」(本社:大阪市中央区)のプロフィール帳担当者さんを突撃

プロフ帳は友だち同士で交換しあうので、2021年はコロナ禍で販売しなかったんですが、今年2月に約2年ぶりに出したところ大変好評だったため、急遽この6月にも新たなプロフィール帳を販売することになりました。

──えっ、6月に新商品ですか!? すごいですね。

普通は卒業で別れてしまう友だちに書いてもらったり、新学期に初めましてのあいさつで役立つので春シーズンが時期なのですが・・・1年のうちに2回販売するのは珍しいです。

■ ジャニーズのグッズにも? 再ブームの予感

──近頃ツイッターなどで「オタ活」用に制作した「大人のプロフィール帳」を投稿している人を結構見かけますし、あとジャニーズさんのシングル購入者特典やグッズパンフレットでも、プロフ帳風のものが公開されたと聞きました。再びブームが来ているのかもしれないですね。

我々のところにはお客さまの声が届かないので、どのような層がプロフ帳を購入しているのかわからないのですが、小学生だけでなく昔使っていた方々が新たな形で活用しているんでしょうか。また盛り上がるのはうれしいことです。

6月に出るプロフ帳は、淡いパステル系のデザインで、キャラクターも控えめです。今の小学生にはこういったシンプルなものが人気なので。あと、質問事項の「好き」が「推し」になっていたり、メイクのジャンルに「地雷系」が入っていたりと今の流行りに合わせています。

「推しトーク」を書く欄が!

──ほんとだ、「推し」について書くところが! そのほか基本情報を書く欄や、質問事項で時代によって変化している部分などはありますか?

名前、住所、誕生日、血液型などプロフィールは大きく変わってないですが、2000年代にあったFAX番号やPCメールなどはなくなり、今はSNSのIDになっていますね。好きなもののなかには、アプリや動画を書く欄もあります。

またプロフ帳定番のラブトーク部分では、昔は「いつ結婚したい?」という質問がありましたが、今は結婚することを前提とせず、「いつか結婚してみたい?」に変えています。「子どもは何人ほしい?」というのも「子どもはほしい?」にしたり・・・。

──なるほど、時代に合わせてそういう部分も反映させているんですね。私も改めて書いてみたくなりました・・・!

大人になったら逆に答えるのが難しい質問もあって、おもしろいと思いますよ(笑)。6月下旬より全国の小学生向けのファンシーショップなどで取り扱いがはじまるので、もし見かけたら「懐かしいなあ」と手にとってみて下さい。

実際、今の小中学生は「プロフィール帳」を活用しているのか? 何人かに訊いてみたところ、「見たことはあるけど、流行ってはいない」(中1女子)、「小学校低学年のときに書いたけどそれ以降は見てない」(中3女子)、「知らない」(中1男子)とのことだった。いったい誰が買ってるんだろう・・・。

ちなみに当時のプロフィール帳を30オーバーが書いてみたところ、序盤の「今とっても欲しいナイスなものといえば?」の部分で早速筆が止まり、チャームポイントの部分で「私って・・・」と顧みることができました。自分を見つめ直す良い機会になるので、ぜひやってみては。

取材・文・写真/Lmaga.jp編集部

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