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猫がヒモを誤飲!事故を防ぐには?愛猫を失いかけた飼い主が注意喚起「時間経過が生死を分ける」

2021年12月26日 10:00 AM

カテゴリ:動物

飼い主さんの留守中に「猫のおもちゃ」のヒモを誤飲してしまったソマリの女の子、ホタテちゃん。術後服が痛々しい…(提供:ホタテ@ソマリさん)

愛猫の口から「猫のおもちゃ」のヒモと棒が!

ホタテちゃんが誤飲したおもちゃのヒモ。再発防止の自戒のために保存しているそうです(提供:ホタテ@ソマリさん)

ホタテ@ソマリさん(@emimail1)の愛猫で、4歳になるソマリの女の子、ほっちゃんこと、ホタテちゃん。今年の8月末、ほっちゃんは飼い主さんの留守中に、棒の先にヒモがついた「猫のおもちゃ」を飲み込んでしまいました。家に戻った飼い主さんが見たホタテちゃんは、苦しそうな表情で口からおもちゃのヒモと棒をぶら下げていたそうです。


この時、絶対に口や肛門から出ているヒモを引っ張ってはいけません。無理に引き抜くと消化管を傷つけたり穴が開き、さらに状態を悪化させる可能性があるため非常に危険です。

誤飲が発覚したときは、まずは一刻も早く動物病院へ行くこと。

しかし運が悪いことに、当時飼い主さんは引っ越したばかり。かかりつけの動物病院が決まっておらず、すぐに対応してもらえる病院がなかなか見つかりませんでした。

「お腹を開けることになりました。助かる確率は分からないけど、このまま開腹しなければ死にますと言われました」「もう二度と会えなかったらどうしよう。生きていて」(事故直後のホタテちゃんの飼い主さんのツイートから)

やっと対応してもらえた病院で行われた手術は、深夜にまでおよんだそうです。その後、ほっちゃんは4日ほど入院。飼い主さんは自戒の念と、ツイッターで温かい声をかけてくれた友人やフォロワーさんへの感謝の気持ちを込めて、「ほっちゃんの誤飲事故」に関するブログを公開。批判や非難も覚悟の上でした。

「誤飲をさせてしまってから毎日、後悔と懺悔の気持ちでいっぱいでした。当時の自分にとっては、周囲で同じ悲劇が起こらないようにすることがせめてもの償いでした。すべての猫ちゃんたちが、ほっちゃんと同じ目に遭わないで欲しい。フォロワーさんたちには私のような絶望を味わうことがないようにして欲しい。そう願って、自分に出来る限りを尽くす思いで誤飲事故を公表しました」(ホタテちゃんの飼い主さん)

退院直後、飼い主さんの洋服に顔をうずめるようにして眠るホタテちゃん(提供:ホタテ@ソマリさん)

誤飲後の時間経過が生死を分ける 
ツイッターには、「無知は罪、動物を飼うべきではない」「死んだら終わりなんだよ」「ヒモ付きおもちゃ=悪と取れる、おもちゃを作る会社への営業妨害だ」といった心ない声も寄せられたそうです。

「もし『ヒモ付きおもちゃ=悪』と伝わってしまったのであれば、改めてお詫び申し上げます…。それでも、『うちの子も誤飲をしたが、ツイートを見ていたからすぐに救急病院に連れて行く決断が出来てことなきを得た』といったお声も頂き、ペットの誤飲事故の多さを痛感すると同時に、自分のしたことは無駄ではなかったと思いました。獣医さんいわく、『誤飲後の時間経過が生死を分けることがある』そうです」(ホタテちゃんの飼い主さん)

カウンターの上にジャンプがなかなか出来ないホタテちゃん(動画からキャプチャー/提供:ホタテ@ソマリさん)

飼い主さんの懸命な看護の甲斐もあり、ホタテちゃんは後遺症もなく、すっかり元気になりました。先日、なかなかジャンプが出来ないほっちゃんの可愛い動画も話題になりました。

留守時の安全確認のため「ペットカメラ」も導入(提供:ホタテ@ソマリさん)

「自分がおもちゃを片付けていれば、誤飲について勉強していたら、もっと早く帰宅していたら…と後悔は山ほどあります。本、ネット、フォロワーさんからの情報で一から勉強し直し、現在は誤飲事故の再発防止を徹底しています。とは言え、神経質になり過ぎて余裕がなくなるのもほっちゃんが可哀想なので、楽しく毎日を過ごす気持ちは忘れずに暮らして行きたいです」(ホタテちゃんの飼い主さん)

退院したほっちゃんに届いたフォロワーさんからの「お見舞い」(提供:ホタテ@ソマリさん)

「人間の食べ物」「人間の医薬品」「ティッシュ」などと並び、「ヒモ」類は、飼い猫がもっとも誤飲しやすいものなのだそうです。

また、「ウールサッキング」と呼ばれるペットの異食行動は、飼い主さんの不注意やストレス、生活環境、身体的な問題以外にも、「遺伝的な要因」で起きることもあるのだとか。いずれも早期の発見と、獣医師への相談が重要です。

ほっちゃんこと「ホタテちゃん」はもと猫カフェのスタッフ猫ちゃん。控えめで優しいほっちゃんが大好きになり、何がほっちゃんにとって幸せかを悩んだ末、お迎えされたそうです(提供:ホタテ@ソマリさん)
『猫カフェ』の猫スタッフだった時のほっちゃん(右)。「誤飲させてしまった身としてえらそうなことは言えないのですが……どんなに後悔しても事が起きてからでは遅いということはお伝えしたいです。どうか皆さんには後悔しないようにしてほしい」と飼い主さん(提供:ホタテ@ソマリさん)

今回の件をふまえて、ホタテちゃんの飼い主さんは、「誤飲事故の再発防止のためのチェックリスト」を作成されたそうです。

お出かけの機会も多い年末年始。留守中の大切な家族を守るため、皆さんもそれぞれの「ペットのための事故防止チェックリスト」を作ってみてはいかがでしょうか?

★ホタテちゃんの飼い主さんが作成した「誤飲事故防止チェックリスト」
※夜間救急や往診専門も含めて10以上の動物病院のリストを作成

①ヒモ付きおもちゃの全廃棄

②ジョイントマットを廃棄

③キャットタワーのぶら下がりヒモを廃棄

④ボタン型電池を使用する防犯ブザーを廃棄

⑤ヒモの飾りが付いたトンネルの売却

⑥毛足長めカーペットを使用せず収納

⑦ペットカメラを導入、留守時のチェック

⑧20ヶ所以上のコンセントに安全キャップ

⑨手が届く電源ケーブルの全てに保護カバー

⑩ゴミ箱は、フタ付きゴミ箱にし、猫が開けられない収納の中へ入れる

⑪髪ゴムは誤飲出来ない大きさのシュシュへ変更

⑫玄関の靴は常に下駄箱へ収納、出しておかない

⑬洋服は常にクローゼットに収納、出しておかない

⑭箸を台所のシンクや乾燥場所に放置せず、猫が絶対に開けられない場所へ都度収納

⑮マスクは猫が絶対に開けられない収納に保管、帰宅後は猫が絶対に開けられないゴミ箱へ廃棄

⑯ビニール袋は猫が絶対に開けられない場所へすぐに保管

⑰ティッシュペーパーを出しておかない

⑱毎日猫をブラッシングする

⑲毎日ルンバとクイックルワイパーをかけて毛を床に落としたままにしない

⑳留守時はリビング以外の部屋に行けないように閉め切る

ゴミ箱はフタ付きゴミ箱にし、猫が開けられない収納の中へ(提供:ホタテ@ソマリさん)

取材・文/はやかわ かな

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