【夏休み】自由研究どうする? 淡路島でシラス加工場の見学ツアー開催、「ちりめんモンスター」探しも

3時間前

ちりめんモンスター探しの様子。親子体験ツアーに家族で参加していた小2の女の子

(写真10枚)

「自由研究どうしよう…」という親子にぴったりの体験ツアーが、兵庫・淡路島で開催された。企画したのは、岩屋漁港で水揚げされた鮮魚を販売する「岩屋鮮魚」(淡路市岩屋)。普段は立ち入れない加工場の見学や「ちりめんモンスター」探し、できたてのシラス丼の実食などを通じて、地域産業や食育を学べる内容となっている。

■ 海水温の上昇による休漁でプログラムを急遽変更

7月31日、淡路島の岩屋で『炊きたて10分以内の釜揚げしらす完全密着ツアー』がおこなわれた。当日はあいにく、ここ数日の海水温上昇の影響でシラスが獲れず、前日に急遽休漁が決まった。当初予定されていた「岩屋漁業協同組合」での競り場見学が取りやめられ、集合時間を1時間遅らせて「岩屋漁港」の見学からスタートする形となった。

漁が行われていれば陸に揚げてすぐセリが始まる(画像提供:岩屋鮮魚)
漁がおこなわれていれば陸に揚げてすぐセリが始まる(画像提供:岩屋鮮魚)

漁がおこなわれていない漁港は閑散としており、それはそれで趣のある光景といえる。獲れたシラスを納めるカゴや、それを漁船から陸揚げするレーンなどを間近にじっくり観察できたのは、かえって良い経験になったという声も聞かれた。

この後、車で2〜3分の距離にある「岡野水産」(淡路市岩屋)へ移動。シラスの加工業では関西最大の規模を誇る同社で、4代目社長の岡野大索氏から加工の工程について説明を受けた。

シラスの加工について説明する「岡野水産」社長・岡野大索氏
シラスの加工について説明する「岡野水産」社長・岡野大索氏

■「ちりめんモンスター」探し、シラス丼に舌鼓

続いて体験したのは、シラスと一緒にあがってくる小さな生物を探す「ちりめんモンスター」探しだ。シラスは主にカタクチイワシ、マイワシ、ウルメイワシなどイワシ類の稚魚で、「ちりめんモンスター」とは、それ以外の魚介類が一緒に網に入ってきたもの。

「ちりめんモンスターはどこかな?」夢中で探す子どもたち
「ちりめんモンスターはどこかな?」夢中で探す子どもたち

子どもたちは夢中でモンスターを探して選り分けていく。この時季はイカやタチウオの子が多く混ざるといい、それらももちろん食べられる。適度な塩気があり、ある父親が「ビールが欲しくなるね」と笑っていた。

通常、ちりめんモンスターは異物として除去されるが、最近ではあえて残した状態で売って欲しいという取引先も少なくないそうだ。

「こんなにとれた!」時季的にイカとタチウオが多いという
「こんなにとれた!」時季的にイカとタチウオが多いという

休漁のため炊きたてのシラスを味わうことはできなかったが、先だって7月25日におこなわれたツアーでは「できたてアツアツの釜揚げシラスがめちゃくちゃ美味しかった」「このシラスなら、ずっと食べていられる」という感想が聞かれ、好評だったという。

洗浄されたシラスは向こうで湯気を立てている釜へ運ばれて炊かれる(画像提供:岩屋鮮魚)
洗浄されたシラスは向こうで湯気を立てている釜へ運ばれて炊かれる(画像提供:岩屋鮮魚)

見学を終えた一行は「岩屋鮮魚」へ戻り、いよいよ楽しみにしていたシラス丼の実食だ。ふだん1000円で提供されているが、本ツアー参加者は参加費用(中学生以上3000円、小学生2000円)に含まれている。

岩屋鮮魚のシラス丼 こう見えてけっこうボリュームがある
岩屋鮮魚のシラス丼。こう見えてけっこうボリュームがある

ごはんの上に大葉と鬼おろしをのせ、その上から釜揚げシラスをたっぷりのせて、特製の出汁をかけて味わう。中間業者を介さず、岡野水産から直接買い付ける釜揚げシラスはフワフワの食感。大葉の香りが立ち、ほどよい味変になって皆夢中で頬張っていた。

シラス丼に舌鼓を打つ芦屋市から参加のご家族
シラス丼に舌鼓を打つ芦屋市から参加のご家族

大阪府松原市から小学6年生の息子さんと参加した母親は、「ホームページを見て、子どもの自由研究のテーマになればと。普段はスーパーで売られているものを食べるだけなので、実際に漁港を訪れた感想や、食べてみて味がどう違ったか、自分で感じたことを書いてもらえたらと思っています」と笑顔を見せた。

また、芦屋市から参加した家族の母親も「初めていろいろな場所が見られてイメージが湧きましたし、シラスも美味しかった。子どもも『シラスがふっくらしていた』と喜んでいて、モンスター探しにも夢中でした。親としては自由研究でやってくれたら嬉しいです」と満足そうだった。

岩屋漁港に停泊していたシラス漁に使われる漁船
岩屋漁港に停泊していたシラス漁に使われる漁船

■ 一次産業を体験、食育にもつながるツアー

安居氏は、企画のきっかけについて次のように語る。

「岡野水産さんの工場を見せてもらいに行ったとき、そこで食べたシラスが今までとあまりにも違いすぎて感動したんです。工場見学のインパクトも強烈で、これは現地に来てもらわないと体験できないものだと感じました。

岩屋鮮魚として漁協さんや岡野水産さんに協力してもらう流れは、ほかのお店ではできない弊社だけの強みです。子どものうちにこういった体験をすることはすごく良い経験になりますし、食育としても素晴らしいと思い企画しました」。

左:「岩屋鮮魚」の安居亮治氏 右:「岡野水産」の岡野大索氏(画像提供:岩屋鮮魚)
左:「岩屋鮮魚」の安居亮治氏 右:「岡野水産」の岡野大索氏(画像提供:岩屋鮮魚)

取材日は2家族6人の参加にとどまったが、子どもたちの食育や自由研究にぴったりの本ツアーは、8月21日・22日にも開催が予定されている。現在、1開催10組までの予約枠はすでに埋まっておりキャンセル待ちの状態だが、興味のある人は「岩屋鮮魚」のInstagramからDMで問い合わせを。

取材・文・写真/平藤清刀

  • LINE

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

人気記事ランキング人気記事ランキング

写真ランキング

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本