「鳥肌が立った」直木賞作家・今村翔吾氏がOSKトップ翼和希の歌声を絶賛『幸村を討て』

ミュージカル『幸村を討て』主演の「OSK日本歌劇団」トップスター・翼和希(つばさ・かずき)、原作者・今村翔吾氏、脚本・演出の北林佐和子氏が制作発表に出席
「大坂の陣」の舞台裏に秘められた、戦国武将・真田幸村の謎とは――。8月27日~30日に「ナレッジシアター」(大阪市北区)で上演される、「OSK日本歌劇団」のミュージカル『幸村を討て』の制作発表会見が、25日、大阪市内で行われた。主演のトップスター・翼和希(つばさ・かずき)、原作者である直木賞作家・今村翔吾氏、脚本・演出の北林佐和子氏が出席し、新たな歴史ミステリー・ミュージカル誕生への思いをそれぞれ語った。

■「気合いを入れて」翼和希が主題歌を初披露

京都出身の今村翔吾氏による傑作小説『幸村を討て』を今夏、「OSK日本歌劇団」が初舞台化する。会見は翼和希が主題歌『幸村を討て』をエネルギッシュに歌い上げてスタート。

今村氏は「お世辞ではなく、人の歌を聴いて久々に鳥肌が立った。歌われた1分2分だけではなく、そこにかける修練の何十年みたいなものを感じます。今日さらに楽しみが増しました」とにこやかに話す。

■ 「二役を演じる夢がかなった」翼和希が徳川家康と真田幸村の2役に挑戦
「OSK日本歌劇団」はこれまでも真田幸村を題材にした舞台を上演してきたが、本作では翼和希が1幕で徳川家康を、2幕で真田幸村を演じる。

北林氏は、「この作品はいろいろな人物の視点で幸村を眺めているミステリー構造、知的エンターテインメントになっているところが素晴らしい。今村先生の世界観を生かしながら、男役が演じるというところが非常に難しいですが、『多視点』を生かすため翼和希が二役を演じる構成にしました」と明かす。

「ずっと憧れていた、二役を演じる夢がかなった」と喜ぶ翼。まったく雰囲気の異なる両役の扮装撮影では、眉毛を脱色して家康のメイクに臨み、対照的な役をビジュアルからこだわり表現した。

「家康は「静」、幸村は「動」というイメージがありますが、家康の中にも青い炎があり、幸村にも今まで思い描いていた像とは違うものを感じました」と、原作の印象を打ち明ける。「これまで幸村には猪突猛進な、戦うぞ!という圧を感じていましたが、読み進めると頭脳戦の面もあり、そこがとても魅力的だと思いました。稽古でそれぞれの陰と陽をさらに緻密に作り込んでいきたいです」と意気込む。

■ 自身最長の台詞量で挑むステージに、深い思いを重ねて

会見では、幸村の兄・真田信之を演じる天輝レオと、毛利勝永役を演じる椿りょうの扮装ビジュアルも披露された。
北林氏は「信之は重い役割を担う人物。兄弟で敵と味方に分かれながら、実は深い絆で結ばれている」と話し、「天輝くんはこれまでパッションのある役が多かったですが、今回は静の部分を表現していただきたい。毛利勝永も魅力的な人物で、唯一ロマンスの匂いのする方。OSK作品として、非常に重要な人物です(笑)。二枚目としての勝永を見ていただきたい」と言うと、今村氏も翼もうなずきながら笑顔に。

また、本作では家康が探偵役の見立てとして登場し、大坂の陣を再現していく演出法が取られている。「彼の台詞で人物が動くシーンがたくさんあるので、台詞量が多いですね」と北林氏。
翼は「入団史上最長の台詞量かなと思っています(笑)。舞台人としてやりがいを感じる作品に出会えて、やる気に満ち溢れております! お客様も家康の目線になって、一緒に謎解きをしていただける感覚になるのでは」とアピールした。

今村氏は池波正太郎氏の「真田太平記」を小学生のときに読んで歴史好きになり、小説家の道へ進んだことを語った。その今村氏の小説を読んで、「おこがましくも自分自身を重ねるところがあります」と打ち明ける翼。「真田幸村は真田家を残していかなきゃいけない、大事にしようという強い思いがあるのを感じました。私もOSKのことを大事にしたいと強く思っているので共感しました」と、まっすぐな気持ちを伝える。
翼の言葉に温かいまなざしを向ける今村氏。「この舞台が、僕にとって初めて観るOSKの舞台になると思うのですが、めちゃくちゃ楽しみです。成功し、いいものになればと思っています」と明るく話した。
ミュージカル『幸村を討て』のチケット一般発売は7月10日(金)から。全席指定9000円。子ども(0~18歳以下無料)、親子セット券4500円。詳細は公式サイトで確認を。会見の模様は、当日ライブ配信されたアーカイブ映像をYouTubeで公開中。
取材・文・写真/小野寺亜紀
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