覚えてる? 「ミント神戸」の場所にあった建物と富士山の壁画…パネル展でよみがえる記憶

13時間前

倒壊寸前の旧神戸新聞会館から運び出された貴重な写真を展示

(写真7枚)

神戸の玄関口として再開発が進む三宮駅前に建つ「ミント神戸」(神戸市中央区)の場所に、以前あったビルを覚えていますか?

この場所でのそれぞれの記憶を掘り起こす『旧神戸新聞会館70周年記念パネル展』が、4月24日からスタート。かつてこの場所には、兵庫県民のための文化施設と神戸新聞社本社の複合施設「旧神戸新聞会館」があった。建物は、兵庫県に居住した近代建築家・村野藤吾氏が設計し、1956年5月3日に開業。今年70周年となる。

三ノ宮駅前に旧神戸新聞会館以外に高い建物がなかった頃
三ノ宮駅前、旧神戸新聞会館以外に高い建物がなかった頃

■ 三宮の記憶をたどる、旧神戸新聞会館の歩み

「旧神戸新聞会館」には、大劇場やボウリング場、映画館などの娯楽施設、喫茶店などの飲食店が入居。かつてここで働いた人も含め、さまざまな思い出がある人も多いのではないだろうか。

旧神戸新聞会館のオープンから現在までの移り変わり
旧神戸新聞会館のオープンから現在までの移り変わり

また、建物の北側にはタイルで描かれた巨大な富士山の壁画(山一證券の広告)が、1960年から設置されていた。この壁画は、富士を撮り続けた山岳写真家・岡田紅陽氏の写真が元になっており、JR三ノ宮駅ホームやポートライナーの車両からよく見える三宮のシンボル的存在だった。実際に、この建物を「富士山のビル」と呼んでいた人もいるそうだ。

阪神・淡路大震災で崩れた富士山の壁画
阪神・淡路大震災で崩れた富士山の壁画

しかし、1995年の阪神・淡路大震災で被災。ガラスは割れ、柱や床にヒビが入り、一部は崩落、倒壊の危険があると判断され解体された。

■ 20周年のミント神戸で、未来につながる展示

そして震災後の2004年から復興のシンボルとして建設されたのが、「ミント神戸」(2006年開業)だ。現在は、ファッションやグルメ、映画館のほか、1階には「三宮バスターミナル」を備える複合商業ビルとして親しまれており、こちらもオープンから20周年を迎えた。

『旧神戸新聞会館70周年記念パネル展』の様子
『旧神戸新聞会館70周年記念パネル展』の様子

これを記念して、「ミント神戸」2階特設会場にて、『旧神戸新聞会館70周年記念パネル展』を開催。圧巻は、懐かしの富士山の巨大壁画を、9288枚の写真で再現したフォトモザイクアート。よく見ると、昔の神戸や「旧神戸新聞会館」に関連する写真と、現在のミント神戸で働く人などの新旧写真が織り交ぜて作られている。

『旧神戸新聞会館70周年記念パネル展』のフォトモザイクアート
『旧神戸新聞会館70周年記念パネル展』のフォトモザイクアート

一方、パネル展示では、「旧神戸新聞会館」や昔の三宮駅周辺を思い出す写真を多数展示。震災で倒壊の危険があるなか、神戸新聞社・写真部が建物に入り持ち出した段ボール300箱の中にあった貴重な写真も展示されている。

担当者は、「この展示が、旧神戸新聞会館時代に建物を利用した人たちの話のきっかけや出かけるきっかけになってくれたら嬉しいです。そして次の30年、50年のときに、この展示を記憶に、また次の世代につながっていくといいですね」と、胸の内を明かした。

『旧神戸新聞会館70周年記念パネル展』。フォトモザイクアートは、新旧の写真を織り交ぜて制作された
『旧神戸新聞会館70周年記念パネル展』。フォトモザイクアートは、新旧の写真を織り交ぜて制作された

『旧神戸新聞会館70周年記念パネル展』は、4月24日から5月10日まで開催。会場は、ミント神戸2階特設会場・南側出入り口壁面。時間は11時から20時まで。入場無料。これからさらに大きく変貌する、三宮駅周辺のひとつの歴史をのぞいてみては。

取材・文・写真/太田浩子

『旧神戸新聞会館70周年記念パネル展』

期間:2026年4月24日(金)〜5月10日(日)
会場:ミント神戸2階特設会場・南側出入り口壁面
時間:11:00〜20:00
料金:入場無料

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