万博期間限定、55年来の縁あるカナダ館とあられ「ビーバー」コラボ

2025.5.29 16:00

カナダパビリオンの館長ローリーさんも、メープルビーバーがお気に入り(撮影5月20日:大阪・関西万博)

(写真6枚)

北陸エリアを中心に人気の揚げあられ「ビーバー」。開催中の『大阪・関西万博』で期間限定発売されているフレーバーは、なんとメープル味。この「メープルビーバー」は、「カナダ・パビリオン」とメーカーとのコラボレーションによって誕生した。実は、「カナダ・パビリオン」のマスコットキャラクターであるビーバーと、「北陸製菓(hokka)」(石川県金沢市)の揚げあられ「ビーバー」には、長きにわたる縁があったのだ。

現在、白えび、カニ、カレーなどさまざまなフレーバーがある、揚げあられの「ビーバー」の誕生は1970年8月。『大阪万博』があった年だ。『大阪万博』カナダ館に展示されていた「ビーバー人形」の歯が、発売予定のお菓子のカタチと似ていたことから、その商品名がついたと、同パビリオンの館長ローリー・ピーターズさんが教えてくれた。

あられの形とビーバーの歯の形が同じ!?(撮影5月20日:大阪・関西万博)

それから55年になる今回の万博開催に合わせて、「北陸製菓」がカナダ側にコラボレーションを打診。そこから2年、試作を重ねて作り上げた2種類の味をサンプルとして用意。カナダ側が最終的に選んだのがこのメープル味だった。

「カナダの代表的な食文化をコンセプトとし、その他の候補として、ロブスター味も試作しておりました。メープルはカナダの自然や文化を代表する存在であり、多くの人々にとって『カナダらしさ』を象徴する味でもあります。『日本のあられとカナダのメープル』ちょっと意外な組み合わせで『どんな味だろう?』というお客様の興味をそそる商品になったのではないかと思っています」(北陸製菓)

メープルは、ケベック州のメープルシロップを使用。いただいてみると、メープルの香りと甘さが、あられにプラスされて甘じょっぱく、ビーバーらしいサクサクした仕上がりになっていて食べる手がとまらない。ローリーさんも「ビールにも合います」と気に入っているそう。これは、カナダパビリオンでビールをゲットして一緒に楽しみたい。

カナダパビリオンのレストランではサンシャイン・ブロンドウィートビール(1300円)など現地のビールを販売(撮影5月20日:大阪・関西万博)

「北陸製菓」は「発売55周年を迎える節目の年に、『ビーバー』と深いご縁のある大阪・関西万博カナダパビリオンとのコラボレーションという貴重な機会に恵まれたことを大変嬉しく思っています!この取り組みを通じて、来場される方々にカナダと日本それぞれの魅力を感じていただけることを願っています」と期待を込める。

また、2005年の『愛知万博』でも広報を担当していたローリーさんは、「『愛知万博』では、パビリオンにマスコットキャラクターはいませんでしたが、今回の万博のキャラクターは1970年の『大阪万博』と同じビーバーがマスコットです。以前は男の子のキャラクターだったんですが、今回は女性。ジェンダー平等ですね。ビーバーはカナダのナショナルアニマル(国獣)で、ナショナルアニマルになって今年はちょうど50年の記念の年なんですよ」と言い、カナダ人にとって、野生のビーバーはとても身近な存在なんだそう。

氷山の上にタブレットをかざすと犬ぞりの列が現れた(撮影5月20日:大阪・関西万博)
パビリオンの氷山にタブレットをかざすと犬ぞりの列が現れた。ビーバーも探してみて!(撮影5月20日:大阪・関西万博)

なおパビリオンの展示では、タブレットをかざしてAR(拡張現実)のビーバーを見つけることができる。ただし、ちょっぴり見つけにくい場所にいるので、あちこちにタブレットを向けて探してみてほしい。

メープルビーバーは万博会場でも購入可能。カナダパビリオンでの取り扱いも検討中とのこと(撮影5月20日:大阪・関西万博)

「メープルビーバー」の販売場所は、東ゲートゾーンJAPANマルシェ内「北陸お花ごっつおマルシェ」。価格は300円。期間限定販売で、ネットなどでの一般販売は7月末まで。万博会場内では開催期間中は販売予定。

取材・文・写真/太田浩子

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