■「キャラを作らなきゃ」と迷走していたアナ時代

──まりあは、美璃から羨望と嫉妬の眼差しを向けられますが、森さんは周りの人に対して、羨ましさ、嫉妬心などを抱くことはありますか。

負けず嫌いではあるので、気になることはあります、特に、同世代や同じ仕事をしている方。でも嫉妬というより、刺激になります。そして自分磨きにシフトチェンジします。私はドラマを観るのが好きなので、放送されているほとんどのドラマをチェックし、バラエティ番組もたくさん観るなどして、とにかくいろんなことをインプットしたり、突き詰めるようにしたりします。

特に、自分がお芝居をするようになってからドラマの見方は変わりました。「このカットはこういう風に撮っているのか」「ここでカットが割れているということは、こういうことなのか」など、勉強色が強くなってきました。

──ちなみにアナウンサー時代は、「森香澄」というキャラクターを演じたり、作り込んだりすることはありましたか。

今だから言えることなのですが、最初の頃は「キャラクターを作らなきゃ」と思っていたんです。というのも、いろんな方から「森はどういうキャラなのか？」「キャラを作った方が良い」と言われることが多かったので、「やらなきゃ」と考えていて。

だけどお仕事をしていくなかで、「キャラって自分ではなく、周りの人が作り上げていくものなんだ」と気づいたんです。周囲の評価、見方によってキャラクターは出来上がっていくものなんだって。

──ちなみに最初の頃、森さんが自分に課したキャラクター設定ってどんなものだったんですか。

最初はいろいろ迷走していました（笑）。無茶振りをなんでもやるキャラ、モノマネを振られたら絶対にやるキャラ、体を張るキャラ、あと今よく言ってもらえるあざといキャラもそのなかに入ります。ひと通りやってきたけど、インテリだけはうまくできませんでした（笑）。いろいろやってきた結果、今に辿り着きました。

──そんななか、俳優としての活動も本格化していきそうですね

半年前は、自分がドラマに出ているなんて想像もしていませんでした。今はまず、いただいたお仕事を全力でやりたい。だから「こういう作品に出たいです」という願望は持たないようにしています。あと、決まった肩書きにとらわれずにお仕事をしていきたいんです。これからもずっと「森香澄ってなんなんだろう」と思われ続けたいですね。

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森が出演する新ドラマ『たとえあなたを忘れても』は、毎週日曜・夜１０時より放送。２２日に放送された第１話はＴＶｅｒなどで見逃し配信中。