浦井健治をはじめ、人気のミュージカル俳優たちがストレートな会話劇に挑戦する異色の舞台『家族モドキ』。大阪公演を前に、浦井健治が６月１日に大阪市内で会見。本作での見どころや、共演・山口祐一郎への尊敬の想いを語った。

舞台『家族モドキ』は、訳ありの４人の男女の会話から、徐々に衝撃的な背景が明らかになり、疑似家族のような関係になっていく･･･という物語。

普段は横文字の名前と非日常的な衣装で、大人数で歌って踊る舞台が多い４人なので、「お客さまは『この４人が出て、なんで歌わないの？』という疑問はあるかと思いますが（笑）、俳優のお芝居のきめ細やかさ、繊細さがダイレクトに伝わる贅沢さを自分は感じます」と、浦井は見どころを語る。

またこの作品は、元劇団四季の看板俳優で、数々の名作ミュージカルの礎を築いた大ベテラン・山口祐一郎が企画段階から参加。浦井は山口との共演機会も多く、その歌唱や演技だけでなく、ミュージカル界の未来まで気にかけるスタンスに、リスペクトを抱いているという。

「スタッフさんの衣食住の心配まで含めて（笑）、プロデューサーさんたちと考えているんです。業界全体の父･･･というわけじゃないですけど、そういうやさしさで僕らを見守ってくださっています」と明かし、「いつまでも第一線で走り続けて、ミュージカル界を引っ張ってこられた方から学ぶことは多いと思うし、ご一緒させていただくのは光栄です」と気合を見せた。

浦井と山口のほかには、保坂知寿と大塚千弘が出演。脚本は大河ドラマ『篤姫』などで知られる田渕久美子、演出は山田和也が担当する。７月の東京公演を経て「サンケイホールブリーゼ」（大阪市北区）で上演。チケットは１万１０００円（現在発売中）。

取材・文・写真／吉永美和子