新喜劇のベテラン・辻本茂雄、初日で魅せた圧倒的な「座長力」

2023.3.8 12:30

来年還暦の辻本茂雄(3月8日・大阪市内)

(写真4枚)

「吉本新喜劇」の「茂じい」でお馴染み、辻本茂雄の4年ぶりとなる座長公演が3月7日、満席の「なんばグランド花月」(大阪市中央区)でおこなわれた。その後の会見で、辻本が同公演への思いを語った。

2019年に座長を勇退した後も、新喜劇を代表するベテランスターとして、さまざまな舞台に立ち続けている辻本。今回は4年ぶりの座長公演(計7日間)となり、初日から辻本の真骨頂であるアドリブ力を爆発させ、終演予定時刻を大幅に上回る1時間超えの大舞台となった。

その後の会見で「4年ぶりに本公演で茂造新喜劇、ありがたいです」と笑顔を見せた辻本。「いつもより稽古も長めに、何度も確認をしました。初日も楽日も笑いの量が変わらない、ということを心がけています」と語り、「お客さんが温かくて、めちゃめちゃ笑っていただき、かなり時間も伸びてしまいました。あと20分縮めんとあかんな・・・」と反省しつつも、手応えを感じたようだ。

初日のアドリブ満足度については「80くらい。ここでもう1回やったらウケるやろうな、とは思いつつもすごく我慢してるんです。100に近づけたいですけど、これ以上(公演時間を)伸ばしたらあかんので(笑)」と言い、「この公演をやるにあたって『テンポ』を一番大切にしたいと思っていて。最初から最後まで落ちていないと思いますよ」と、自身のこだわりを明かした。

公演事前の会見では、「僕自身も売れてないときに(間)寛平兄さんにチャンスをもらった。皆さんにまんべんなくチャンスを与えて頑張ってもらいたい」と語っていた辻本。その言葉通り、劇中では出演する全座員に鋭いツッコミや無茶ブリをしつつ、たじろぐ座員にはすかさずフォロー。圧倒的な座長の姿を見せつけていた。

「みんな腕をもってるからね。アドリブのように見えて本当はアドリブじゃないところもあるんですよ」と舞台を振りかえり、「お金を出して足を運んでくださるお客様がいるから、僕ら舞台芸人は頑張れるので。感謝しかありませんね」と、噛み締めていた。

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