１月２１日に放送される土曜ドラマ『探偵ロマンス』（ＮＨＫ総合）。放送に際しておこなわれたオンライン取材会で、制作統括の櫻井賢氏と演出担当の安達もじり氏が見どころを語った。

２０２１年放送の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』の制作チームより櫻井氏と安達氏が参加することで、『カムカム』ファンからも期待を寄せられている同作品。後年の江戸川乱歩こと平井太郎（濱田岳）と、３年前に引退を表明し姿を消した探偵・白井三郎（草刈正雄）がバディを組んで難事件に挑んでいくというストーリーだ。

のちに推理・怪奇小説家として歴史に名を残す江戸川乱歩が、デビュー前に私立探偵のもとで働こうとしていた史実がきっかけとなり企画がスタートしたという。脚本はアニメ『プリキュア』シリーズやドラマ『コウノトリ』などで知られる脚本家・坪田文氏の書き下ろしだ。

櫻井氏は坪田氏の起用理由として、「乱歩は最初から偉大だったわけではなく、ダメな部分もある人物。そんな人間らしい一面に出会ううち、生きづらい若者たちの気持ちに重なるものがあるのではと感じるように。そこで、現代に生きる人々の気持ちにきちんと寄り添える脚本を書ける作家として、坪田さんに依頼しました」とコメント。

さらに「１回きりで終わるのではなく『２、３、４と作ってほしい！』というみなさんの声が高まることを期待しています。今後のＢＫ（大阪放送局）ドラマを代表する作品に育ってくれれば」と、続編への野望ものぞかせていた。

同作品は、竹の棒や自転車を使ったトリッキーなアクションシーンも見どころ。演出を担当した安達氏は、「ハードなものより楽しめるものをやりたいという思いがありました。血をほぼ見せないように気をつけたり、ふふっと笑えるアクションを目指しています」とこだわりを明かした。

最後に「アクションはほぼ毎回入っており、最後はものすごいことが待ち受けていると思っていただければ。また、乱歩作品に出てくるアイテムがさまざまなシーンにこっそり忍ばせているので、乱歩ファンの方に楽しんでいただきたいです」と見どころを語った。『探偵ロマンス』の初回放送は１月２１日・夜１０時から。全４話放送予定。

取材・文／つちだ四郎