世界遺産「春日大社」若宮にフォーカス、特別展が奈良国博で

2022.10.5 18:15

初公開の若宮神社撤下品(てっかひん)獅子・狛犬。春日大社の花山院弘匡宮司とともに

(写真6枚)

世界遺産「春日大社」の摂社「若宮神社」(奈良県奈良市)の社殿を修理し、神宝や調度品などを新調する「式年造替(しきねんぞうたい)」が9月末日をもって完了。それを記念した特別展が、12月10日より「奈良国立博物館」(奈良県奈良市)で開催される。

約890年以上続く、奈良県を代表する冬の伝統行事『春日若宮おん祭』(重要無形民俗文化財)で知られている「若宮神社」。「奈良国立博物館」で同神社をクローズアップする特別展の開催は、今回が初となる。

同展では、「若宮神社」のご祭神である「春日若宮神」に関わる宝物(国宝24件、重要文化財10件、初公開作品5件を含む)を一堂に集め、国宝「若宮御料古神宝類」19件すべてが公開されるという。造替によって、「若宮神社」から撤下(神前から下げられる)されたばかりの鎌倉時代の獅子・狛犬なども初公開されるので注目だ。

「平安の正倉院」と言われるほど、平安時代の王朝の貴重な文化財を残す「春日大社」。花山院弘匡(かさんのいん・ひろただ)宮司は、「現代の名工による若宮さまに捧げる御神宝の復元品は、平安時代の皇族・貴族が目にした当時の輝き。そして国宝として『春日大社』に残る唯一無二のもの(神宝)は、王朝の至高の美。両方を見比べて楽しんでいただけたら」と、見どころを語った。

特別展『春日大社 若宮国宝展―祈りの王朝文化―』の会期は12月10日~2023年1月22日。一般1600円(前売り1400円)ほか、10月11日から前売り券が販売される。

取材・文・写真/いずみゆか

特別展「春日大社 若宮国宝展―祈りの王朝文化―」

会場:奈良国立博物館 東・西新館
会期:令和4年12月10日(土)~令和5年1月22日(日)
休館日:毎週月曜日、年末年始(12月28日~1月1日)、1月10日(火)
※1月2日(月・休)、1月9日(月・祝)は開館
開館時間:9時30分~17時 ※入館は閉館の30分前まで

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