■コントもやらない、漫才に打ち込めている（ドーナツ）

──影響を受けているものと言えば、ピーナツさんは日本のロックバンドの大ファンですよね。

ピーナツ：そうですね、学生時代から『ＢＵＭＰ ＯＦ ＣＨＩＣＫＥＮ』や『ａｎｄｙｍｏｒｉ』が大好きで。

──過去のラジオ出演の際に、好きなバンドについて熱意たっぷりに語っていらっしゃったのが印象的で。ちなみに賞レースに挑む前にぴったりな曲とかってありますか？

ピーナツ：あんまり考えたことはないんですけど･･･強いて言うなら「ａｎｄｙｍｏｒｉ」の『兄弟』かなあ。賞レースだからといってアップテンポな曲で気持ちをアゲるのではなく、ゆったりとしたものが良いですね。ガンガン気持ちを前に出しちゃうと、変な方向に引っ張られて逆にマイナスになりそうなので。僕はあんまり感情を出さないようにしてるところもあるんですけど、ドーナツは分かりやすく気持ちが赤く燃え上がっていくタイプです。

ドーナツ：そう、だから僕は選ぶなら「湘南乃風」の『黄金魂』ですね。「勝つまで立ち上がれ、ウォイウォイ！」って感じで（笑）。いや、でも僕もそんなに気負わないタイプですけどね。前日に大好きなサウナには行くかもくらいで、変に願掛けとかもせずに、いつも通りの日常のまま『ＡＢＣ』の決勝に挑みたいです。

ピーナツ：気合いというより、むしろワクワクが止まらない感じですね。だけど『ＡＢＣ』の決勝が決まった日の夜はちょっと緊張しちゃって、難波の街中でゾンビに追いかけられる夢を見ました（笑）。どこの路地へ入ってもゾンビが待ち構えているんです。もう逃げ場なしって感じで･･･そんな悪夢を乗り越えてここまでやってきました。

ドーナツ：いやいや、分かりやすく緊張してるやん（笑）。

──では、ほかの決勝進出者のこともそれほど意識はしていないということでしょうか。

ピーナツ：そうですね。ネタを生で観たことがない人たちもいますし。ただ、東京、大阪とか関係なくいろんな人が揃ったのは楽しみです。テレビで活躍している人もいれば劇場の舞台によく出ている人もいて、良い意味で混戦ですよね。

ドーナツ：僕は精神状態を保つために、決勝ではほかのコンビのネタはあまり観ないようにするかもしれません。ウケ具合とかを観ちゃうと、ちょっと自分のなかのリズムが崩れる気がしていて。以前は劇場公演とかでもほかのコンビのネタってよく観ていたんですけど、だんだんそういう機会も減ってきました。

ピーナツ：みんな気合いが入っているなかで、僕らみたいなマイペースなタイプが１組はいても良いと思うんです。そういう人たちばかりが決勝に進んだら、大会が盛り上がらないでしょうけど（笑）。

ドーナツ：僕らには漫才しかないというか。コントをほとんどやっていないから、今回も『キングオブコント』にはエントリーしていませんし、その分漫才に力を入れることができている。だからこそ４回目の挑戦で初めて『ＡＢＣ』の決勝に進めたときは、「やっとここまで来ることができた」という気持ちになりました。マイペースだけど、ちゃんと結果は出したいですね。

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『第４３回ＡＢＣお笑いグランプリ』決勝の模様は７月１０日・昼１時５５分より、ＡＢＣテレビで生放送されるほか、動画配信サービス「ＡＢＥＭＡ」でも無料配信される。