AIやクリピら豪華出演者が熱唱、3年ぶりの802無料ライブ

2022.5.30 22:15

5月28日、万博記念公園 もみじ川広場で開催された『FM802 MEET THE WORLD BEAT 2022』写真提供:FM802

(写真16枚)

FM802主催の無料野外ライブ『FM802 MEET THE WORLD BEAT 2022』が、5月28日に「万博記念公園自然文化園もみじ川芝生広場」(大阪府吹田市)でおこなわれ、招待された1万4000人が豪華出演者によるパフォーマンスを楽しんだ。

1990年の誕生以来同局の夏の定番イベントとなっているが、惜しくも2020年は中止、2021年は配信ライブとしておこなわれ、今年は3年ぶりに有観客での開催となった。

■ Vaundy・go!go!vanillas・高橋優

トップバッターは、今年9月には日本武道館で初の2デイズ公演も決定しているシンガーソングライター・Vaundy。ストリーミング配信では1億回再生を超える『不可幸力』や、YouTubeのCMソングでもお馴染みの『踊り子』、3月にリリースしたばかりのシングル『恋風邪にのせて』、2020年5月のFM802のヘビーローテーションにも選曲された『灯火』と次々に披露。

Vaundyが「またオレに会いにくるだろ? 本気を見せてくれ!」と強気なMCで観客を煽ると、『花占い』からラストスパートへ。夏を感じさせるシュワっと爽やか&アッパーなナンバー『怪獣の花唄』で全身全力の歌声を響かせ、全6曲を駆け抜けた。

トップバッターを務めたVaundy(28日・万博記念公園もみじ川広場)写真提供:FM802

2組目は、2015年以来2度目の出演となるgo!go!vanillas。『LIFE IS BEAUTIFUL』『エマ』と立て続けに披露すると、「空に見える雲の切れ間のように、心青くいきましょう!」と、今年3月にリリースされた『青いの。』へ。

野外の会場に集まった観客を前に、ボーカル/ギターの牧達弥は「音楽を生で感じられる、ライブを感じてもらえる空間がどんどん増えてきている。(まだまだ)これは当たり前じゃない。好きな音楽を耳に詰め込んで毎日を頑張って。大阪のために歌うよ」と、『アメイジングレース』で観客に笑顔を届けると、次曲『お子さまプレート』でバンドのテンションはさらに加速。ラストナンバー『平成ペイン』まで、全力疾走のまま一気に駆け抜けていった。

ドラムロールが観客の期待を煽るなか、高橋優のライブがスタート。「大阪のみなさん、会いたかった!」と、『Piece』から『虹』『ever since』と名曲ぞろいのセットリストで、観客の胸の奥の心地よい部分をこれでもかと刺激していく。

ステージ後半、代表曲『明日はきっといい日になる』で会場の熱量を高めていくと、「最高の時間を過ごしています。次会うときは声を出して歌えたらいいなと思って書いた曲です」と、ラスト『HIGH FIVE』へ。彼が描く、嘘のない、真っすぐで人間臭い詞世界。そしてそれを伝える生命力に満ち溢れた歌声。じっと立ちすくんで聴き入る人、大きな手拍子で一緒に音に乗る人、みんな思い思いに彼が描く音の世界に浸っていた。

■ milet・Creepy Nuts・AI

暑い日差しも落ち着き、イベントもここから折りかえしへ。miletが1曲目『checkmate』からハスキーだが艶がある滑らかな歌声で圧倒していく。デビュー作『inside you』では、凛とした歌声に吸い込まれるように聴き入る観客の姿も印象的だった。

楽曲の世界観からミステリアスな印象を持つ彼女だが、MCでは「最後までよろしく! Let’s Go!』と快活な表情を見せる姿も。『us』で淡い恋心を可憐に、『Before the Dawn』ではボーダーレスな唯一無二の歌声で・・・と、美声にもさまざまな形があることを体感させてくれる。その後、ライブ初披露となる新曲『Walkin’ In My Lane』、ラストに『Time In On Our Side』ではステージを右へ左へと駆け走り、「おおきに♪」とキュートな笑顔でステージから去って行った。

終盤に登場したのは、Creepy Nuts。ステージ転換中からDJ松永の超絶テクで会場を盛り上げると、1曲目『Bad Orangez』でさっそくR−指定が高速ラップをぶつけていく。「俺たちと夜更かしできるやつ手上げて!」と、日本語ラップの魅力満載な『よふかしのうた』を披露。

『合法的トビ方ノススメ』で1万4000人が手を上げて音に乗っかる様子は、とにかく圧巻。MCでは大阪出身のR−指定は出演を喜びつつ、地元トークで盛り上がる場面も。その後『2way nice guy』『かつて天才だった俺たちへ』『のびしろ』と、彼らの魅力満載なステージを繰り広げた。

大トリを務めたAI(28日・万博記念公園もみじ川広場)写真提供:FM802

大トリを務めたのは、今年でイベント4回目の出演となるAI。ラッパー・Awitchとのコラボが話題となった『Not So Different −Remix−』から始まり、『VOICE』、そして名曲『Story』を熱唱。トリでの出演に緊張しつつも、AIは「このまま帰りたくない!」と、久しぶりの野外でのライブに興奮を抑えきれない様子だった。

そしてNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の主題歌として話題となった『アルデバラン』では、ゴスペルをベースに音楽活動を展開してきた彼女ならではの歌唱でオーディエンスを圧倒。かと思えば『I Wanna Know』ではダンサーとともにキレのあるダンスも披露。最後は「みんなが最高にハッピーになりますように!」と、『ハピネス』でこの日1番の多幸感いっぱいの音楽で愛を繋ぎ、イベントは大盛況のなか幕を閉じた。

そのほか、FM802がこれからの活躍を期待するアーティストが出演する「HOT BEAT ACT」ステージが今年新たに設けられ、気鋭のシンガーソングライター・Wurtsと5人組バンド・Kroiも登場。このイベントの模様は、特別番組『FM802 MEET THE WORLD BEAT 2022 SPECIAL』として、6月25日・夜9時からオンエアされる予定。

文/黒田奈保子 写真/井上嘉和、田浦ボン

『FM802 MEET THE WORLD BEAT 2022』

日時:2022年5月28日(土)

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