汚れたぬいぐるみを丁寧に洗い上げ、新品のように蘇らせる衝撃のビフォーアフター動画がＳＮＳで話題に。「思い出のぬいぐるみを洗ってほしい」「ぜひお願いしたい」などの声が上がっている。

話題になっているのは、創業５０年以上の老舗クリーニング店「フランス屋」（本社：大阪府岸和田市）。実際に汚れたぬいぐるみを持って、取材に行ってみた。

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──ビフォーアフターが注目を浴びていますね。ぬいぐるみのクリーニングはいつから始めたのでしょうか？

昨年 ７月からスタートしました。実は新型コロナウイルスの影響でテレワークが進み、ワイシャツやスーツのクリーニングが減少。それだけが理由ではないのですが、この機会に「取扱いするアイテムを増やそう」と社内で決まり、これまではお受けしていなかったぬいぐるみやリュックサックのクリーニングをスタートしました。

──話題の動画を上げられていたのは、若者に人気の「ＴｉｋＴｏｋ」ですが･･･なぜ公式アカウントを始めたのでしょうか？

フランス屋で「こんなクリーニングをやっているよ！」ということを若い人たちに知ってもらえたら、と思って昨年９月にスタートしました。「ＴｉｋＴｏｋ」を通して、クリーニングを利用いただく間口を広げられたらと考えています。

──ＳＮＳでのヒットをきっかけに反響はありましたか？

だんだんとぬいぐるみのクリーニングを利用してくださる方が増えてきました！ 家でぬいぐるみを洗うって難しいというか、ハードルが高い。だから利用してくださったお客さまは、「家で洗えなくて怖かったからうれしい」「白く綺麗になって子どもが喜んだ」といった感想をいただき、こちらもうれしいです。

──私も動画を見ていて、あんなに綺麗になるんだ！ と驚きました。ぬいぐるみをクリーニングする点で心がけていることを教えてください。

ぬいぐるみはとてもデリケートで、生地や飾りなどの傷みを細かくチェックすることを大事にしています。それを怠ってしまうと、型崩れしたり、破損したりしてしまう恐れがあります。そして何より、お客さまの大切なものということを意識し、大切に取り扱うことを一番大事にしています。

──「クリーニングに出すほどではないけれど･･･」というような、薄汚れたぬいぐるみを家庭で洗う際のポイントを教えてください。

ご家庭で洗うなら、絶対に洗濯機では洗わないよう注意していただきたいです。また、なるべくおしゃれ着用洗剤を使うのがおすすめです。やさしく手洗いし、乾燥させたあとにはしっかりブラッシングをしてあげると尚良いです。

洗う頻度は、汚れがちょっと目立ってきたな、と感じられるくらいで洗ってあげると長持ちします。汚れをそのままにしておくと繊維の劣化を進めてしまうので、汚れたら気軽にクリーニングを利用していただければと思います。

──ありがとうございました！

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「フランス屋」の一部店舗ではぬいぐるみのクリーニングを受け付けており、料金は小（２０ｃｍまで）５２８円、大（４０ｃｍまで）９８０円。４０cm以上は要見積もり。

取材・写真／野村真帆