木下百花、破天荒アイドルからの脱却「人に伝わるものを」

自身の25歳となる誕生日に、生誕イベント『生きるとは』を開催する木下百花
「自分で道を切り開くまでの進化を表したい」
──木下さんのYouTubeチャンネルでのライブ配信などを観ても、過去の自分をパロディ化できていたり、すごくユーモアにあふれていますよね。
言えないことなんてないと思っているし、何を言っても「死ぬことはないから大丈夫だろう」と考えるようにしています。だったら抱え込んで落ち込むより、笑い話にした方が良い。「教祖になる」とワケが分からないことを言っていた再始動時の自分についても、笑い飛ばせますから。
──物事の判断基準として、「まあ、死なないなら大丈夫だろう」という考え方はすごく分かります。
何か失敗しても「別に死なんしな」って。たとえば、私がこの取材中にパンツを急に脱いだとして、きっとみんなのなかでちょっと引きずり、「木下百花という人が取材中にパンツを脱いだ」と言われるかもしれないけど、それで地球が爆発するワケでもないじゃないですか。そう言う風に考えていたら楽に生きられるんです。
──再始動時も、荒んではいながらも「せっかく生きているなら、楽しく生きたい」とおっしゃっていました。
そこは変わらないんです。しんどいこと、苦しむこと、怒られることが嫌。できれば責任もとりたくなくて、ゆるく楽しく生きるために「スーパービーイングフリーター」という、かっちりしていない肩書きにしている。よく過激な印象を持たれるけど、ケンカとかもしたくないから。ケンカを売るくらいなら、その相手と離れるようにしています。

──でも実際、怒られることって多かったんじゃないですか。
それが全然怒られないんですよ。アイドル時代も、最初は怒られることもあったけど、派手髪にしたくらいから怒られなくなって(笑)。すごく丁寧に来てくれるから、それはそれでちょっと申し訳ないというか。あと、純粋にこうやって人と喋ったりすることが好きなんです。
──それこそ「悪い友だち」じゃないですけど、交友関係も広がってきましたか?
それが友だちとなると別なんです。っていうか「俺、友だちめっちゃ多いで」とか自慢する人って、なんか胡散臭くないですか。大人でも「友だちがいっぱいいる」とか言う人がたまにいますけど、「小学生かよ」と思っちゃう(笑)。ちゃんと関わり合ってきた人を「友だち」と呼びたいですよね。
──木下さんのなかで、友だちかどうかのラインってどういうものなんですか。
私は人前で生活感を出したくなくて、ご飯を食べているところもあまり見せたくないんです。だから、気を許して食事ができる人が友だちなのかも。それこそ前に、「あ、木下さんってちゃんとご飯とか食べるんや?」とか言われました(笑)。そりゃあ人間なんやから、私だって米とか食べるし。いちいち先入観を持たれるので、気を遣わない人を友だちにしたいんです。
──ここでもやっぱりパブリックイメージが・・・。
「住む家、あるんや?」とかも言われたこともありますから。あとこれは笑い話なんですけど、この前、生まれたばかりの姪っ子にお年玉をあげようとしたら、家族みんなが「ちょっと待って。なんのお金?」「それは誰に対するお金?」と空気が固まっちゃって(笑)。身近な人ですらそういうことがあるんです。人間的な心を持っていないと思われがちなんですよ。

──ハハハ(笑)。木下さんは話がとにかくおもしろいですけど、ライブのMCが得意じゃないんですよね。正確には、「曲を演奏し終わって、MCに切り替えるときの話始めが苦手」ということですが。
NMB時代に教えてもらったMCの入り方が「イエーイ!」だけだったから、引き出しがないんですよ(笑)。で、舞台監督さんに「いつもそればっかりやな」と言われて・・・。でもお喋り自体は好きだから、「どうやって話していこうかな」と手探りして話すうちに、どんどん楽しい気持ちになるんです。あとNMBのときから、誰かひとりでも笑うと「もっと笑わせよう」と欲が出る。ザワついたら、もっとザワザワさせてやろうって。
──そのお話を聞いて、生誕イベントは演奏とトークパートの両方が楽しみになってきました。
今回は細かく構成を組み立てています。過去には苦しかったこともあったけど、それも含め、自分で道を切り開くまでの進化を表したいです。あと、寸劇が好きなので入れるかもしれません。NMBのときも「百合劇場」という寸劇の構成をやっていて、今もそれが生かされているなと思うときがあります。当時は自分が構成や台本を作って、お客さんやメンバーがポカンとさせるのが好きだったんです。
──ストーリーを考えるのが好きなんですね。
ファン目線で「このメンバーのこういう姿を見てみたい」と考えて、それをストーリーに落とし込んでいました。今回の生誕イベントでは、「みんなは木下百花のこういうところが見たいんじゃないか」と想像して演出し、私を感じざるを得ないものを作り上げていきたいです。
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