ガンダムの生みの親・富野由悠季の世界展

2019.10.18 07:00

『機動戦士ガンダム』©創通・サンライズ

(写真10枚)
内覧会で本展について語る富野由悠季

内覧会に出席した富野は本展について「この展覧会を企画してくれた6つの美術館の学芸員に感謝しています。社交辞令ではありません。自分の仕事が場所によってこれだけの広がりを見せている、強度を持っているのだと、今は少しうぬぼれています」と話した。

また「展覧会のオファーは今まで全くありませんでした。長い間、アニメやマンガは美術館の対象だと思われていなかった。それが50年の時間をかけて成長したというのかな、若い世代の学芸員が活躍するようになって、美術館の文化のなかにアニメーションが入るようになった。それはすごく新しいことだと思う。アニメーターやデザイナーではなく、映画監督の展覧会というのも重要。コンセプトやテーマ、概念を提供する人がいるから作品が作れるということを、今回こういう形でアピールできた。今後、映画監督の志望者が増えるかもしれない、社会的認知が進むかもしれない。自分の展覧会がその礎になればうれしいです」とも。

近年、日本の美術館ではアニメ展が増えている。アニメが日本を代表する文化として認められた証しだろう。しかし、これほど大規模な展覧会は前代未聞だ。10年後、20年後も語り継がれるのではないか。アニメファンはもちろん、美術ファンも見逃してはならない。期間は12月22日まで、一般1400円。

取材・文/小吹隆文(美術ライター)

『富野由悠季の世界−ガンダム、イデオン、そして今』

期間:2019年10月12日(土)〜12月22日(日)※月曜休(11/4開館、11/5休館) 
時間:10:00〜18:00(金土〜20:00)※入場は閉館30分前まで
会場:兵庫県立美術館(神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 HAT神戸内)
料金:一般1400円、大学生1000円、高校生以下無料 
電話:078-262-0901(代)

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