ROLLYが未来につなぐ、音楽のバトン

2016.10.14 16:00
(写真3枚)

「音楽のバトンを次々と渡していく」(ROLLY)

──今回はカバーアルバムですが、1曲オリジナルの新曲『1978』が入ってますね。

「高槻市民会館」でクリスマスコンサートを「BOW WOW」がやると聞いて、1978年に初めてプロのロックコンサートを見たんですよ。そこで見た山本恭司さんの超絶なギタープレイにしびれてしまいました。いまでは山本恭司さんと2人でステージに立ったり、中学のときに燃え上がるように聴いていた「外道」のレコーディングに参加したり・・・。そして、僕が「すかんち」でデビューした頃に客席で聴いていた子どもたちが、今プロのミュージシャンになって活躍している・・・。そんな音楽のバトンを次々と渡していくような気持ちをこの曲に込めました。

音楽のバトンを次々と渡していく気持ちを新曲に込めたというROLLY
音楽のバトンを次々と渡していく気持ちを新曲に込めたというROLLY

そういえば自分自身も忘れていたけど、「ザ・シュレルズ」(※)を知ったのは、「レインボー」が演ったからだったっていうことをさっき気づいたの。カッコいい曲だなぁと思って買ったわ、と思い出した。カバーをやるっていうのはそういう意味だと。良い曲だなぁと知って、そのルーツを広げていく。だから、僕はこのアルバムを聴いて、「四人囃子」や「チューリップ」や「はっぴいえんど」を、また掘り下げていってもらいたいわけです。
(編集注釈:1958年にアメリカで結成された黒人女性コーラスグループ。ビートルズにも影響を与え、レインボーは全米1位となった『Will You Love Me Tomorrow』をライブでカバーしている)

──そういえば、「マキシマム ザ ホルモン」の楽曲で、ローリーさんのフレーズが引き継がれているとか。

もう、笑っちゃったね。『恋のメガラバ』をテレビで見たときに、メタルにしてはえらい明るい曲やなって思ったら、ギターのソロが完全に自分が若い頃に弾いたフレーズ、そのままやってくれてて、うわ〜!うれしい〜!って思いましたね。当然、怒らないよ。うれしいに決まってるじゃない。自分のプレイを真似てやってくれてるんだから。そして、この曲を聴いた誰かが、またそのフレーズを伝えていく。いつのまにか、もう誰が考えたのか分からんけど、このフレーズカッコいいよね、って。「チャック・ベリー」の『ジョニー・B.グッド』のあのフレーズ、定番となってるクラシックのバッハのフレーズ、リッチー・ブラックモアはね『第九』を演ってるし・・・。それを聴いたキッズは、それがバッハなのか、ベートーヴェンなのか知らなくても、死んでも音楽が伝わっていくってのは、自分がこの地球に生まれて、生きた証でもあるね。

自分が弾いたフレーズが伝わっていくのは、自分が生まれてきた証だというROLLY
自分が弾いたフレーズが伝わっていくのは、自分が生まれてきた証だと語る

──お話を伺って、ROLLYさんが抱いてらっしゃる70年代の偉大さが垣間見られた気がします。

僕は70年代に、いや、中学生の時にコレを聴いたから、よりそう思ったんだろうね。今の音楽に対する想いとは違う。だから、2016年の音楽を好きな若造が四十過ぎたときにも、その時の若者の音楽に対して、『何が良いん、こんな音楽』って言うだろうし(笑)。僕も思ってるんですけど・・・。いや、コレ最終的には、そこは音楽家として最終的に認めた状態でおらないとイカン!ということを、いま気がついた! しゃべりながら。はい。

ROLLY『ROLLY’S ROCK THEATER ~70年代の日本のロックがROLLYに与えた偉大なる影響とその光と影~』

2016年8月10日(水)発売
CD KICS-3396 3,000円(税別)

ROLLY『ROLLY’S ROCK THEATER ~70年代の日本のロックがROLLYに与えた偉大なる影響とその光と影~』

『"ROLLY’S ROCK THEATER" RELEASE ONE MAN TOUR』

日時:2016年10月15日(土)・17:00〜
会場:Music Club JANUS(大阪市中央区東心斎橋2-4-30)
料金:4,800円(全席自由)※未就学児入場不可
電話:0570-200-888(キョードーインフォメーション)

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