見応えあり、気鋭の若手による新作展

2015.12.2 17:32

髙木智子《ベップ -25-》キャンバスに油彩 162×194cm 2015 撮影/表恒匤

(写真2枚)

小吹隆文撰・週末おでかけアート01>「とにかく誰よりも現場を見て歩く」を信条に、美術ライター・小吹隆文が膨大なアートの海から、いま必見の展覧会をピックアップ!

『高木智子・山下拓也展』

関西を拠点に活動する気鋭の若手作家2人を紹介している本展。画家の高木智子が出品しているのは、大分県別府市で制作した《ベップ》シリーズ12点とエスキースだ。誰かが収集し飾り棚に並べた置物や人形などを描いた作品は、他人の感性を大らかに引用する制作態度、モチーフの色と形が溶け合って混然一体となった画面が特徴だ。

一方山下は、ぬいぐるみや人形の背面を撮影した写真作品《ばいばいの写真》と、投影した映像から形を見立て、発泡スチロールなどで成形した多数のオブジェを角材の構造物に配置した《足りモン.Mahorjimaに言》などを展示。対象物を本来の文脈・体系から切り離し、別のシステムに移植することで、それらがもう一つの性質を露わにしている。

山下拓也《足りモン.Mahorjimaに言》角材、発泡スチロール、布、映像 530×620×550cm 2015 撮影/表恒匤
山下拓也《足りモン.Mahorjimaに言》角材、発泡スチロール、布、映像 530×620×550cm 2015 撮影/表恒匤

文/小吹隆文

『高木智子・山下拓也展』

期間:11月13日(金)〜12月19日(土) 
時間:11:00〜19:00(土曜〜17:00)※日・月曜・祝日休
会場:アートコートギャラリー(大阪市北区天満橋1-8-5 OAPアートコート1F)
料金:無料
TEL:06-6354-5444

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