奈良の住宅街が現代アートとコラボ

2015.11.11 13:04

淺沼記念館の安藤栄作作品

(写真4枚)

奈良・学園前駅の南側に広がる高級住宅街を舞台に『学園前アートウィーク 2015 イマ・ココ・カラ』が開催中。住宅、公民館、美術館、ギャラリー、大学の7会場で、14名のアーティストが作品を披露しています。

展示の様子は会場ごとに異なります。たとえば元邸宅の[淺沼記念館]では、絵画のマリアーネさんと中島麦さん、木彫の安藤栄作さん、映像の伊東宣明さんなど6作家が出品しています。作品の中には、元からそこにあったかのように馴染んでいるものもあれば、強烈な異化作用を引き起こすものも。それらを昭和モダンの建築空間と共に味わうのは、とても贅沢な体験です。

また、[奈良ホテル]の一部だった建物を移築した[大和文華館 文華ホール]では、三瀬夏之介さんと狩野宏明さんの絵画、帝塚山大学・東北芸術工科大学・奈良教育大学の共同制作が見られます。ここでは三瀬さんと狩野さんのパワフルな作品と、寺社を思わせる伝統的木造建築のせめぎ合いが見どころです。

ほかにも、帝塚山大学の校舎で写真を発表するピン前川さん、同じく体育室で可変型の立体を展示している大西康明さん、ギャラリー空間で映像を上映する稲垣智子さんなど、それぞれ個性が異なる空間で良質なアート作品を見られるのがこのイベントの魅力でしょう。

大和文華館 文華ホールの三瀬夏之介作品、狩野宏明作品、帝塚山大学・東北芸術工科大学・奈良教育大学の共同制作
大和文華館 文華ホールの三瀬夏之介作品、狩野宏明作品、帝塚山大学・東北芸術工科大学・奈良教育大学の共同制作

会場が駅近で、2~3時間で全作品を見られるコンパクトさもうれしいところです。また、イベントを通じて少子高齢化や空き家など地域が抱える問題が垣間見えるのも忘れてはいけません。現代アートの魅力、高級住宅街の落ち着いた雰囲気、街の未来を真剣に考える地域住民の思い、そうした諸々の要素を感じ取ってください。

撮影・文/小吹隆文(美術ライター)

『学園前アートウィーク2015 イマ・ココ・カラ』

期間:11月7日(土)〜15日(日)
時間:10:00〜17:00 ※会場により異なる場合あり
会場:近鉄学園前駅南エリア(奈良市西部会館、帝塚山大学18号館、GALLERY GM-1、中村家住宅、浅沼記念館、大和文華館 文華ホール)
※同エリアにある大和文華館と中野美術館で、特別タイアップ展を開催
料金:無料(特別タイアップ展は有料)
電話:0742-41-4509(学園前街育プロジェクト実行委員会)

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