よう知らんけど日記

第66回 詰まるところ塩なのでは。

2014.4.8 18:12

3月☆日
近所のスーパーで、おじいちゃんが店員さんに「おい、おにいちゃん、じゃがバタどこだ?」
「えっ、じゃがバタですか?」「じゃがバタ! ポテトだよ、ポテト」「ポテト……。えーっと」「あ、これだよ、これ」 おじいちゃんが手に取ったもの、それは「チップスター」でありました(本日の特売品)。せめて「じゃがりこ」か「ジャガビー」やなー。チップスター、バター味ないし。
おじいちゃんの家ではあれは「じゃがバタ」て通じてるのやなあ。そのあとも携帯でたぶん家族の誰かと話しながら、買い物の指示を受けてるみたいやったけど、違うもの買って行きそう……。

3月☆日
パラリンピック始まったのやけど、全然放送してない。夜中ぐらいあるかと思ったけど、福祉番組枠だけやし。オリンピックの競技よりすごい技術必要&デンジャラスやな~って思うのも多いし、もっと放送してくれたらいいのに。オンデマンドで見ようと思ったら、入ってないやん! ソチ五輪総集編ていうのはしつこく公開してるのに。

6年後の東京オリンピック、ま、見に行くことなさそやな、と思ってたけど、パラリンピックを見に行ったらええのやな。夏のパラリンピックは、鈴が入ったボールを転がすサッカーみたいな競技を一回実際に見てみたい。

3月☆日
この数年、世の人の興味あることって結局食べ物のことだけなのでは、と思ってるねんけど、さらにそこで連呼される「おいしい!!」って、詰まるところ塩なのでは、という結論になりつつある。塩かけとけば、なんでもおいしいんちゃうんかと。日本の人、塩好きやもんね。スイカも塩かけるし、塩アイスとか塩キャラメルとか甘いもんも塩。近頃流行の調味料も塩麹、塩ヨーグルト、塩レモン。
たとえばピザってめっちゃおいしいけど、チーズの塩気がおいしいんやん? 生地も塩入ってるやん? その上、アンチョビやらベーコンやらオリーブやら、皆塩漬けですやん?
外食行ってもカウンター越しに調理が見えるとこやと、めっちゃ塩振ってる。料理番組見てても、「少々」ってそんなに? ってびっくりすることあるもんね。
日本の人、ミネラルとかビタミンとか一日の摂取量だいたい足りてないねんけど、塩分摂取量だけは推奨されてるのの2倍、3倍余裕。ラーメンとかうどんとか1食で一日の量を余裕で超えてきますからね。かといって汗かくような肉体労働せえへんし。体悪なるよなー。塩やばいね。おそろしいね。

3月☆日
年明けから今までにないぐらい毎日毎日原稿を書いておりまして、ひたすら家。近所のみ。スーパーとコンビニしか行ってない。いや、家から出るだけましで、半分ぐらいは24時間在宅。せっかく買ってた洋服全然着られへん。服買うてもうて片づかへんのに、部屋で仕事中は楽な格好がいいから毎日ユニクロのスウェット着てたり……。昔は出かけられへんと買い物もできへんからお金使うことなかってんけど、今はネットでなんでも買える。むしろ買える。恐ろしい世の中よのう……。

3月☆日
関東平野、風強い。大阪に住んでるころは、台風以外で風が強くて怖いと思ったことそんなになかってんけど、東京に来てからはしょっちゅう風強いし出んとこ、ってなってる。雨より風のほうが苦手かも。

3月☆日
久々に『プライムニュース』(BSフジ)。テーマは「警視庁職員が選ぶ警視庁の歴史140年の大事件」。1位はオウム真理教の一連の事件、2位は東日本大震災。警視庁やから地方の事件(たとえばグリコ森永事件とか)はほとんどランクインしてないけど、浅間山荘とか3億円事件とか予想通りの結果の中、9位が突然「西南の役」。西郷隆盛のあれですよ。実際の経験者誰もおらんやろうになんで? って思うけど、警察が発足してすぐの大事件で抜刀隊が参加してかなりの殉職者がでたりして、近代警察発足に関わる歴史的にははずせない事件らしい。5位が「大喪の礼/即位の礼・大嘗祭」やったのも興味深かった。スタジオに来てた警視総監が言うてはったけど、何かあってから動くのが「事件」で、「警備」案件は何も起こらないように働くことやから、成功=事件がなかったから一般の人の記憶は薄いけど警察の仕事としては大変な労力やった、と。そうやなあ、何も起こらないための仕事って本来重要なんやけど、それが当たり前って思われてしまいがちやんね。

3月☆日
iPhoneケース新調しました。今まで使ってたのがヒョウ柄のフェイクファーやってんけど毛が抜けてはげはげになってきたので、いいの探してたら見つけました。スタッズ、というかスナップボタンの凸のほうがびっしりくっついております。かっこええねんけど、重い。そして分厚い。開発に関わったみなさんが必死に0.1ミリでも薄くしようと日夜働きはったのに申し訳ない。スティーブ・ジョブスさんも、そのまま使うのがいちばん美しいって言うてはったのに(その話を聞いてむき出して使ってたら先代のiPhoneがつるっと滑ってお茶にダイブしたんやけどね)。
しかし、アラフォーでしゅっとしよう計画進行中やのに、やっぱりヒョウ柄とかスタッズ(しかも大量)とかに手が伸びてしまう。インパクトあってなんぼ、ネタになってありがとう、みたいな基本はどないもなりませんな。わざわざ普通のん買うなんてもったいない、と思ってしまう。
あ、新刊出ます! 『星よりひそかに』、4月10日発売です! よろしくお願いします!

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柴崎友香(しばさき・ともか) 1973年大阪生まれ。映画化された『きょうのできごと』で作家デビュー。2007年に『その街の今は』で第57回芸術選推奨科学大臣新人賞、第23回織田作之助賞大賞、第24回咲くやこの花賞受賞。2010年に『寝ても覚めても』で第32回野間文芸新人賞受賞。2014年に『春の庭』で第151回芥川龍之介賞受賞。著書に『青空感傷ツアー』『フルタイムライフ』『また会う日まで』『星のしるし』『ドリーマーズ』『よそ見津々』『ビリジアン』『虹色と幸運』『わたしがいなかった街で』等多数。
公式サイト:http://shiba-to.com/

権田直博(ごんだ・なおひろ) 1981年大阪生まれ。画家。さまざまな手法を使って作品を作り、すべてを絵ととらえている。風呂からパブリックスペースまで幅広く活動中。
キレイ:https://naohirogonda.tumblr.com/
風呂ンティア:https://frontier-spiritus.blogspot.jp/

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公式サイト:http://shiba-to.com/

権田直博(ごんだ・なおひろ) 1981年大阪生まれ。画家。さまざまな手法を使って作品を作り、すべてを絵ととらえている。風呂からパブリックスペースまで幅広く活動中。
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