「だから人類はこいつに学名つけろって」…さまざまな名を持つ「例の焼き菓子」戦争がついに終結!?「オスト アンデル」
カテゴリ:グルメ
「だからもう人類はこいつに学名つけろって。そのためのラテン語やろ」とつぶやき、今川焼、回転焼、大判焼など、さまざまな名称で呼ばれるあの焼き菓子に、共通の学名をつけることを呼びかけた、ダイニーさん(@dynee_morinaga)。
基本的にはいずれも、あんこやカスタードクリームなどの具を、小麦粉、卵、砂糖などを使った生地で包んで焼く、円盤状の焼き菓子のこと。
とはいえ、地域ごとに親しまれている呼び名を含め、この円盤状の焼き菓子にはとにかく名称がたくさん!「争いが終わらんのよ」とダイニーさんがつぶやいていたように、「うちの地域ではこの名前」「この名前しか認めん!」など、この焼き菓子が話題になる度、小競り合いが勃発します。
そこでダイニーさんが提案したのが、ラテン語による世界共通の名称「学名」。学術上の名称なら争いは沈静化するはず!すると、リプ欄にはさまざまな大喜利版「学名」が寄せられました。
「オスト アンデールにでもしますか?」
「オスト アンデル クウト ウマイ」
「ベイク ド モチョチョ」
「Tubuan haitorus Ooban yakii」
「あんこが入ってる小麦粉固めたヤーツ」
けれど、ダイニーさんが提案したのはあくまでも「学名」。「みんないろいろ送ってくれて嬉しいけど、学名はラテン語かギリシャ語の属名+種小名で頼む。カタカナのそれは標準和名だ」とツイート。
ということで今度は、「今川焼:Coxit cuppedia Imagewa 回転焼:Coxit cuppedia rotate 大判焼:Coxit cuppedia magnum」「Pains Japonicus」「Rubrum faba quoque bun(小豆饅)」といった学名的なリプライが。
しかし、「回転焼、大判焼、今川焼…さらに具によっても固有名詞があるわけで、生物の類型でいうと『目』か『科』ぐらいの位置にいきそうだなぁ」と、まだまだ争いは終わりそうにない気配…。なかには、「名前を呼ぶと争いが起きるので、呼ぶときは『ヴォルデモート(名前を言ってはいけないアレ)』と呼びます」「スイーツ界のヴォルデモート」といった声も。
そんな例の焼き菓子の名称について、漫画原作者のダイニーさんにお話を伺いました。

ーー今回「学名」をご提案されたきっかけは?
「生物の世界には標準和名の他に、学名(scientific name)というものがあります。我々人類の学名『ホモ・サピエンス』などは比較的なじみ深いのではないでしょうか。これは世界共通の名前です。我々日本人は、例の円盤状の菓子の名称について長きにわたる論争を続けてきました。おそらく、私の存命中にこの戦いが終わることはないでしょう。しかし学名ならば、原則ラテン語表記となり、全世界で名前を共有することが出来ます。また、争いを避ける際にも学名を利用することができますね」
ーー普段ダイニーさんはこれを何と呼んでいるのですか?
「基本的には相手の呼び方に合わせることが多いですが、友人間だと、『今川焼、回転焼、大判焼、おやき、御座候…が食べたい』という感じで、膨大な地域別の呼称を並べ立てて強引に解決していました」
ーーそれは不便ですね…。
「『名前を呼んではいけない例のあのお菓子』という呼び方をすることもあります」
ーーリプ欄にはたくさんのオモシロ学名が寄せられていましたが、ダイニーさんならどんな学名を?
「学名の付与を呼びかけたのに標準和名の候補が大量に送られてきたのは非常に困りましたね。私が学名を付けるなら『Ostanderus taiyakii discus』がふさわしいと思います。無理やり訳すと、『押すと餡が出る円盤型のタイヤキ』あたりになるでしょうか。そもそも味的には大差ないので、タイヤキの亜種に分類しました。これで争いは終わりです」
ーーそもそもなぜこれの名称がこんなにたくさんあるんでしょうね…。
「まさに人間の菓子への愛着と呼ぶべきもののせいでしょう。人間を戦いに駆り立てるもののひとつですね」

   ◇   ◇
「今川焼」「回転焼」「大判焼」「おやき」「御座候(ござそうろう)」などの有名どころ以外にも、「太郎焼」「蜂楽(ほうらく)饅頭」「二重焼」「あじまん」「ロンドン焼」など、リプ欄には実にさまざまな名称が寄せられていました。台湾では「車輪餅(ちぇーるんびん)」、タイでは「オパニャキ」など、海外でもそれぞれの名称で親しまれているようです。
ダイニーさんも「私の存命中にこの戦いが終わることはないでしょう」と話すとおり、名称問題については、どうやらあと半世紀以上は揉めそうな予感…。
とにかく、それぞれに「譲れない名称」があるほど、「名前を出してはいけない例の焼き菓子」が多くの人々に愛され親しまれている、ということだけは間違いないようです。
取材/文 はやかわ かな
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