『ブラッサム』第1週でみせた最強のバディ感! 秘書・藤川優子を演じる松たか子が語る、珠と優子の“共有”する関係性とは

『ブラッサム』より、珠(加賀まりこ)と秘書・藤川優子(松たか子)(C)NHK
2026年度後期の連続テレビ小説『ブラッサム』(NHK総合ほか)が9月28日より放送を開始した。本作は、明治・大正・昭和・平成と4つの時代を波乱万丈に生き抜き、98歳で天寿を全うするまで「生涯現役」を貫いた作家・宇野千代をモデルに、主人公・葉野珠(村上蘭/石橋静河/加賀まりこ)の人生と、その生き様から生まれる文学を描く。
第1回冒頭、加賀まりこ演じる“1982年の葉野珠”が画面に映ったところから、その圧倒的な存在感に引き込まれた視聴者は多いのではないだろうか。そして負けず劣らず目を引いたのが、珠に寄り添う秘書・藤川優子(松たか子)の存在だ。
第1週「私の父、私の母」で“未来の珠”と優子の登場回数は3回、全シーン合わせてもわずか数分だ。にもかかわらず、ふたりの言外の表情から、珠が乗り越えてきた山あり谷ありの人生と、それを長い間いちばん近くで見守ってきたであろう優子との関係性が強く伝わってきた。1980年代以降の「近代編」では優子が珠の人生、そして物語のキーパーソンとなりそうだ。

■「素敵だな」「いいわよね」と共鳴し合うふたり
珠の“バディ”、優子を演じる松たか子が取材に応じ、役への思いを語ってくれた。「優子と珠はどんな関係性?」という質問に、松はこう話す。
「優子としては、自分が成し得なかったこと、見たことのない景色を見せてくれる珠のことを眩しく見守りながらも、キラキラした時間を“共有”させてもらっている、という感覚なのかもしれません。
秘書という立場上、珠の仕事や身の回りのお世話をするのはもちろんですが、珠が嬉しいことや美しいものにふれたり、『素敵だな』とか『きれいだな』と思う瞬間に、優子も『そうですね』『いいわよね』って、感動を共有する関係性というか」
珠役の加賀まりことは舞台、ドラマなどで何度か共演経験があるが、同じ作品に出演するのは約20年ぶりとのこと。20年のブランクを感じさせない息の合った“バディ”ぶりを見せているが、俳優・加賀まりこの印象についてたずねると、
「20年以上前にご一緒したときからずっと変わらず、率直でチャーミングな方。大先輩ではあるのですが、いつもいろんなところにアンテナを張って、いろんなものを見ていらっしゃって、勉強熱心なところを尊敬しています。加賀さんとお話しすると、うまいことを言おうとしても見透かされてしまいそうな感じがして、正直に話さないといけない。そんな存在です」とコメントした。

■「ただ後ろに控えているだけじゃ、つまんないわよね」
そんな加賀から、珠と優子の関係性についても意見をもらったという。
「加賀さんは、私が演じる優子について『ただ後ろに控えているだけじゃ、つまんないわよね』とおっしゃっていて。優子は、珠の秘書としての役割が好きで、楽しんでいると思うんですね。だから、遠慮しているようには見えないように、『ここにいるのが、好きなんです』という感じが出ていればいいのかなと。
そんな優子だからこそ、珠は全幅の信頼を置いているんだろうなと思います。宇野千代さんの秘書・藤江淳子さんも、実際そういう方だったと伺っています」

珠のモデルである宇野千代と、その秘書・藤江淳子さんにまつわる逸話で、役づくりの参考にした、また好きなエピソードは何かとたずねると、
「加賀さんからお聞きした『宇野さんと藤江さんがおふたりで、よく青山の骨董通りを手をつないで歩かれていた』という逸話が好きです。宇野さんのご主人が亡くなられたときも、ふたりでいっしょに『さようなら』とお別れしたといいます。本当にいつもいっしょにいたんですね。
宇野さんにとって藤江さんは、『空気』のような存在だったのではないかな。宇野さんの人生のなかに、当たり前に存在しているというイメージです」
と話す松。今後も大事なターニングポイントで“1980年代の珠と優子”が登場するという。ふたりの特別な関係性が描かれるエピソードを楽しみに待ちたい。
取材・文/佐野華英
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