世界初!? 琵琶湖博物館の“アユモドキ”ベンチに、熱狂ファン歓喜「これは座りたい」「行きた過ぎる」…再現性にこだわり

1時間前

「アユモドキベンチは細部までこだわり精巧につくられています」と語る、琵琶湖博物館企画・広報営業課の上坂恭平さん

(写真7枚)

「湖」をテーマにした日本最大級の博物館「滋賀県立琵琶湖博物館」(滋賀県草津市)に9月12日、新展示「アユモドキベンチ」が登場した。長さ約1.5m、横幅約30cmという大きさで、見るだけでなく、名前の通り“座って”写真も撮れる展示となっている。

SNSのアユモドキ推しから「これは座りたい」「行きたすぎる」との声が続出したベンチについて、監修を担当した川瀬成吾学芸員に詳しく聞いた。

■ アユもどきじゃなくて…名前が「アユモドキ」

「アユモドキベンチ」は、“アユもどき”のベンチではなく、「アユモドキ」という魚を模したベンチ。アユモドキはコイ目ドジョウ科に属する日本固有の淡水魚で、江戸時代に来日したドイツ出身の医師・博物学者、シーボルトが持ち帰った標本をもとに命名された。

琵琶湖博物館で水族展示室で岩場に隠れるアユモドキ
琵琶湖博物館で水族展示室で、岩場に隠れるアユモドキ

現在、開館30周年を記念した企画展示『博物館はタイムマシン-魚類学者がみた琵琶湖-』を開催中の琵琶湖博物館。シーボルトが集めた標本やコレクションを展示していることから、シーボルトが命名した「アユモドキ」にちなみ、ベンチが制作されることになったという。

アユモドキベンチが展示されている企画展示「博物館はタイムマシン-魚類学者がみた琵琶湖-」
アユモドキベンチが展示されている企画展示『博物館はタイムマシン-魚類学者がみた琵琶湖-』

■「ドジョウなのにアユっぽい」が魅力、ベストな撮影角度は?

“座る”という実用性だけでなく、アユモドキのリアルな再現にもこだわっているアユモドキベンチ。座って写真を撮るなら、こだわりたいのが角度だ。監修を担当した川瀬成吾学芸員は、「アユモドキの魅力は、ドジョウなのにアユっぽいところ。ドジョウの仲間らしくヒゲのある愛らしい顔つきなのに、アユを思わせるどっしりとした体形」と話す。

正面から撮影したアユモドキベンチ。簡単に壊れないよう、ヒゲに芯を入れた本格的なつくり
正面から撮影したアユモドキベンチ。簡単に壊れないよう、ヒゲに芯を入れた本格的なつくり

見る角度によって印象が変わるため、正面、斜め45度、真横と、少なくとも3パターンで撮影しておくと、あとから見返すのも楽しそうだ。

真横から撮影したアユモドキベンチ。琵琶湖のフォトパネルを背景に撮影できる
真横から撮影したアユモドキベンチ。琵琶湖のフォトパネルを背景に撮影できる

また、アユモドキは幼魚の時期にだけ横帯(しましま模様)がある。ベンチのモデルになったのは、幼魚から成魚へと変わる時期のアユモドキで、幼魚ならではの愛らしさと成魚のたくましさを併せ持つ姿を再現。しましま模様もしっかり写るように撮影すると、その特徴をより実感できる。

■ 本物の「アユモドキ」が見られるのは?

実はアユモドキは、絶滅の危険性が最も高いランクの「絶滅危惧IA類」に分類され、国の天然記念物にも指定されている。かつては琵琶湖でも見られたが、現在は岡山県と京都府の一部でしか生息が確認されていない。

アユモドキはコイ目ドジョウ科に属す日本固有の淡水魚で、江戸時代に来日したドイツ出身の医師・博物学者、シーボルトが持ち帰った標本を基に命名された魚
アユモドキはコイ目ドジョウ科に属す日本固有の淡水魚で、江戸時代に来日したドイツ出身の医師・博物学者、シーボルトが持ち帰った標本を基に命名された魚

川瀬学芸員は、「アユモドキは普段は川に居るが、梅雨の増水時には産卵のため氾濫原へ移動し、川と氾濫原がつながった豊かな環境を必要とする“健全な川の象徴”ともされる。アユモドキの生態をよく知ってもらい、アユモドキを再び滋賀県に復活させるにはどうしたら良いか考えてもらえれば」と話す。

琵琶湖や滋賀県の河川にすむ在来の魚のほぼ全種類を含む、100種類以上の魚たちが展示されている「水族展示室」
琵琶湖や滋賀県の河川にすむ在来の魚のほぼ全種類を含む、100種類以上の魚たちが展示されている「水族展示室」

「琵琶湖博物館」の開館時間は9時30分~17時(最終入館16時)。月曜休館。「アユモドキベンチ」の観覧には、常設展示入館料840円に加え、企画展示入場料340円が必要。企画展示『博物館はタイムマシン-魚類学者がみた琵琶湖-』は11月23日まで。

取材・文・写真/角野好代

琵琶湖博物館

住所:滋賀県草津市下物町1091
開館時間:9:30~17:00(最終入館16:00)
休館日:月曜
常設展示観覧料:840円
企画展示観覧料:340円
※「アユモドキベンチ」の観覧には、常設展示入館料840円と企画展示入場料340円が必要
※企画展示「博物館はタイムマシン-魚類学者がみた琵琶湖-」は11月23日まで

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