万博にカーリヤが初来日、約40分間の圧巻パフォ…初見の心も鷲掴み

フィンランドナショナルデーに登場、カーリヤ(Käärijä )(6月12日/大阪・関西万博)
『大阪・関西万博』(会場:夢洲)で6月12日に開催された「フィンランド・ナショナルデー」には、フィンランドのオールスターが勢揃い。そのなかでも異彩を放ったのは、フィンランドから来日したアーティスト・カーリヤだ。圧倒的な熱量のパフォーマンスで万博会場を黄緑色に染めた。
世界の幸福度ランキングで第1位に8年連続で輝く北欧の国・フィンランド。そのナショナルデーは、日本でも大人気のムーミン、誰もが知る存在のサンタクロースが登場し、ほっこりムードで進んでいくかとおもいきや…そんなムードを一変させたのは、「レイガーデン」で2度開催された、カーリヤのステージだった。

まず11時開始の厳粛な雰囲気のナショナルデーオープニングのラストに登場。ラップ、メタル、エレクトロ、ポップを融合した、唯一無二の型破りなステージパフォーマンスで人気を博す彼の「日本初パフォーマンス」。どんなステージを披露するのか、日本全国そして海外からもかけつけた多くの熱狂的ファンが彼のステージを見守った。

バンドメンバーと会場の手拍子を受け、満を持して歓声につつまれて登場したカーリヤ。最初に疾走感のあるナンバー『People's Champion』、続いて「ユーロビジョン・ソング・コンテスト2023」で視聴者投票1位、フィンランド語楽曲として史上最多ストリーミング数を誇る『Cha Cha Cha』を披露。全力パフォーマンスで、会場をアツく盛り上げた。


衝撃の日本初パフォーマンスに、ライブ終了後のざわめきは止まらない。「立って踊りたかった~。すぐ終わっちゃったから夜のステージに期待してる」と話すファンの姿も。フェスがハマりそうな、極上のパーティー野郎・カーリヤを座って大人しく観ろ、というのは難易度が高すぎたようだ。

続いて、18時から開催されたナショナルデーのクロージングイベント「パーティー・ライク・ア・フィン~ロック&ファッション~(フィンランド人のようにパーティーしよう)」では、ボーカルグループ・トゥーレタルの力強いパフォーマンスや、現地のブランドの衣装を身にまとったモデルたちが登場する、ファッションショーが繰り広げられた。


続いて会場が暗転し、黄緑色の照明に照らされカーリヤが登場。会場の熱気はMAXに。ファンが持参した黄緑色のペンライトが光り、フラッグが激しく振られている。ここでもライブは、サビをシンガロングしたすぎる『People's Champion』からスタートした。


バキバキのサウンドにのせ、激しく歌い踊ったかと思うと、間奏でステージ上手、下手それぞれに向けハートマークを作ったり、「オオサカ、愛してる」と日本語にも挑戦。激しい音楽性と対照的な、可愛げを存分に発揮していた。


途中、ステージにファン代表としてコスプレしてきた来場者をステージにあげ、一緒にパフォーマンスするシーンも。これには周囲の観客たちは大騒ぎに。大歓声を受けて壇上にあがった男性は、『Trafik』で臆することなく堂々と踊り、最後にハーリヤとハグ。会場はあたたかい拍手につつまれた。


最後はみんなお待ちかねのアンセム『Cha Cha Cha』でステージの照明がどんどん激しくなっていく。彼のファンはもちろん、大統領らフィンランドの政府要人、偶然来た来場者までも、手を挙げて、歌詞の「Cha Cha Cha」の部分をシンガロング。会場全体に一体感が生まれる盛り上がりぶりを見せた。


ステージにあがり間近でカーリヤに接した男性は、ライブ終了後「カーリヤは髪からも髭からもしたたり落ちるほどびしょびしょに汗をかいていた」と証言。約40分のステージ、妥協ナシの全力のパフォーマンスだったことがわかる。

カーリヤファン以外にも、このホールで多くの来場者が彼のライブを初体験。カーリヤを知らずに、参加した来場者は「思ってたフィンランドと全然違って本当にびっくりした…でもすごく楽しかった」と話し、ムーミンはじめ、ナチュラルなイメージが強いフィンランドの奥深さを感じることができたようだ。
さらにこの日最後には、まさかのサプライズが。迫力のライブパフォーマンスを存分に楽しんだファンたちの前に、ライブ後のカーリヤが再登場。その場にいたファンひとりひとりと、ツーショット撮影会が急遽開かれ、憧れのポップスターの神対応に参加者たちは「本当にいい人だった」と感激していた。


こうして、日本のファンの心をガッツリ鷲掴みにしたカーリヤ。また次に来日して、パフォーマンスしてくれる日が楽しみだ。
取材・文・写真/Lmaga.jp編集部
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