【光る君へ】やっちまった藤原道綱(上地雄輔)に視聴者激怒

2024.4.15 19:30

『光る君へ』第15回より、間違ってさわ(野村麻純)に夜這いをかけたことを悔やむ藤原道綱(上地雄輔) (C)NHK

(写真6枚)

平安時代の長編小説『源氏物語』の作者・紫式部の人生を、吉高由里子主演で描く大河ドラマ『光る君へ』(NHK)。4月14日放送の第15回「おごれる者たち」では、石山詣に出かけたまひろとさわが、思いがけない有名人に遭遇する一方、2人の友情にヒビを入れた人物に抗議の声が上がる事態となった(以下、ネタバレあり)。

■ 第15回「おごれる者たち」あらすじ

まひろの元にききょう(ファーストサマーウイカ)が訪れ、中宮・藤原定子(高畑充希)の女房に決まったことを報告。定子と対面したききょうは「清少納言」の名を与えられた。ききょうと違い、自分が一歩も前に進んでいないことを憂うまひろは、仲良くしているさわ(野村麻純)と石山寺詣へ行くことに。そこで『蜻蛉日記』の作者である、藤原道綱(上地雄輔)の母・寧子(財前直見)と遭遇する。

『光る君へ』第15回より、藤原道綱(上地雄輔)の母・寧子(財前直見)と遭遇するまひろ(吉高由里子)とさわ(野村麻純) (C)NHK
『光る君へ』第15回より、藤原道綱(上地雄輔)の母・寧子(財前直見)と遭遇するまひろ(吉高由里子)とさわ(野村麻純) (C)NHK

まひろは寧子に『蜻蛉日記』について質問し、道綱も合流して歓談する。その夜、まひろが寝付けずに外に出ている間に、道綱がさわの床に忍び込んでくるが、道綱の目的はまひろだったため、謝って去ってしまう。傷ついたさわは、都への帰路でまひろと距離を置き「もう死んでしまいたい」とまで口走るが、さわがまひろを避けて降りていった川べりには、疫病で亡くなった人々の遺体が転がっていた・・・。

■ 『源氏物語』への大きな布石、寧子の言葉

「若かりし頃の紫式部(まひろ)と清少納言(ききょう)が仲良し」という、今までありそうでなかったフィクションを提示して、視聴者をワクワクさせている『光る君へ』。これぞ歴史をベースにした創作ドラマの面白さだなあと感心していたら、この15回では藤原道綱母(寧子)と紫式部が邂逅するという「その手があったかあああ!!」という予想外のフィクションがぶち込まれてきた。道綱母は宮仕えをしなかったため、さらに紫式部との遭遇率は低いと思われたが、当時流行した「石山寺詣」の一点突破で対面を可能にした。

『光る君へ』第15回より、まひろに助言する道綱の母・寧子(財前直見) (C)NHK
『光る君へ』第15回より、まひろに助言する道綱の母・寧子(財前直見) (C)NHK

実際SNSでも、読経中におしゃべりをしていたまひろとさわを、寧子が睨みつけた瞬間「あれ、道綱ママ!」「カゲロウマダム!」「道綱母の夢の共演」とひとしきり盛り上がり、その後まひろが『蜻蛉日記』の感想を熱心に伝えるに至っては「憧れの日記作者とのファンミーティング状態」「旅先で長年の推しに会って想いを伝えられて、その上恋のアドバイスまで貰えるなんて」と、まひろとともに興奮するようなコメントが続々と。

そして寧子の「書くことで痛みを癒やしてきた」という言葉は、この後の『源氏物語』『紫式部日記』への大きな布石となる、という予感に「道綱母と『蜻蛉日記』が、『源氏物語』創作のきっかけのひとつになったという説、すごくいいなー」「まさか、道綱母が作家魂に着火きっかけとかわからんやん」「推し作家さんから『書く事で救われる』 とか言われたらそりゃ書くわな」と、納得と期待の声が数多く上がっていた。

■ 道綱と光源氏、同じ行動でも違う対応

さて、そうやってまひろが新たな希望を見出すという展開に、思い切り冷水をぶっかけてしまったのが藤原道綱だ。愛読した日記の登場人物が目の前に! というので目をキラキラさせたまひろを見て「脈あり」と思ってしまったのか、夜中にこっそり寝所に・・・。危うく18禁な展開になるところだったが、相手がさわだったためにストップ。しかしそれが、道綱をにくからず思っていたさわを大いに傷つけ、まひろとの友情にまでヒビを入れるはめになってしまった。

『光る君へ』第15回より、夜中にこっそりさわ(野村麻純)の寝所を訪れた藤原道綱(上地雄輔) (C)NHK
『光る君へ』第15回より、夜中にこっそりさわ(野村麻純)の寝所を訪れた藤原道綱(上地雄輔) (C)NHK

この大きな失策に、SNSは当然「うわー、ひどいな道綱」「名前まで間違えてしまうのは酷すぎる」「とりあえず説教部屋行き」「道綱母に『お前息子にどういう教育してんだ』って言っていいレベル」「これのせいで今後まひろとさわは不仲になるの? 道綱許さねぇ」と大炎上状態になる一方、「これ、まひろに夜這いしていたら、こっぴどくフラれていただろうな。ちょっと見たかった」という不謹慎(笑)な感想も。

さらに『源氏物語』を読んでいる人からは、光源氏に夜這いをかけられるも、薄衣を残して逃げた「空蝉」と、空蝉の代わりに光源氏に抱かれることになってしまった義理の娘「軒端荻」のエピソードを思い出したという声が。「『やばい間違えた』で手を引くのが道綱。そのままGOするのが光源氏」「夜に通う相手を間違えても、最初からそのつもりだったふりをするのが光源氏」と、光源氏と道綱を比べるコメントも見受けられた。

『光る君へ』第15回より、都への帰路でまひろ(吉高由里子)と距離を置くさわ(野村麻純) (C)NHK
『光る君へ』第15回より、都への帰路でまひろ(吉高由里子)と距離を置くさわ(野村麻純) (C)NHK

確かにこれは、さわちゃん殴っていい&道綱反省しろ! 案件だけど、事の顛末をなにも知らないまひろからしたら、なんで昨日永遠の友情を誓ったさわが、今日はこんなに自分に辛く当たるのか? と困惑しきりだろう。来週はどうやら疫病の流行で、2人の友情物語どころではなくなりそうだけど、今日で一気に株が大暴落した道綱には巻き返しの機会があるのか? 根はいい人なだけに、なんとか汚名返上できればと願っている。

『光る君へ』はNHK総合で日曜・夜8時から、NHKBSは夕方6時から、BSP4Kでは昼12時15分からスタート。4月21日放送の第16回「華の影」では、藤原道隆(井浦新)一家の権威が絶頂を迎える一方で、都では疫病がまん延し、まひろや藤原道長(柄本佑)も巻き込まれていくさまが描かれる。

文/吉永美和子

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