京都・南座に「なだ万」初のうどん専門店、劇場と別入口も設ける

2024.4.6 11:00

「京都南座」(京都市東山区)の外観

(写真9枚)

日本最古の芝居小屋「南座」(京都市東山区)内に、200年近い歴史を持つ料亭「なだ万」(代表:大貫一敏)初のうどん専門店「京都南座 なだ万茶屋」が、4月6日にオープン。日本三大うどんの「稲庭うどん」を、料亭の技を生かした多彩なメニューでいただける。

この店舗の前身は、2018年の南座リニューアルに併せてオープンした「なだ万茶寮 京都四條南座」。芝居の休憩時間中の食事処として重宝されていたが、開店は南座で公演がある期間中限定で、しかも観劇した人しか利用できないのがネックとなっていた。そこで、メニューをうどん中心に一新するだけでなく、劇場とは別のエントランスを設けて、より多くの人が入りやすい店にリニューアルした。

南座の川端通沿いが「京都南座 なだ万茶屋」の入口(なだ万提供)

京都ではなじみ深いうどんをメインにしつつも、あえて太うどんではなく、日本各地の「なだ万」で親しまれている、秋田名物の細うどん・稲庭うどんを採用。うどん出汁も、関西ならではの昆布+カツオではなく、高級な焼きアゴ(トビウオ)+どんこ椎茸で独自性を出した。また和風だけでなく、鶏スープ+ゴマを効かせた「坦々稲庭うどん」といったメニューも。

ゴマの甘味とピリッとした辛さのバランスが絶妙な坦々稲庭うどん(1980円)

シンプルな「あごだし稲庭うどん」は、キリッと力強いけど、どんこ椎茸の風味にほっこりする、自慢のオリジナル出汁をストレートに楽しめる一品。各種押寿司やかやくご飯をセットにできるほか、温玉子やきつね稲荷、しゃぶしゃぶ状の和牛などの7種類のトッピングでカスタマイズすることも可能だ。

「鶏肉や卵など、できるだけ京都の素材を取りそろえました。出汁には本当にこだわっているので、ぜひ味わってほしいです」と、総料理長の上村哲也さん。また、南座の幕間に利用する人のため、すべてのメニューをワンプレートにするという、劇場内の飲食店ならではのこだわりも明かした。

あごだし稲庭うどん(1650円)には紀州和え(南高梅とホウレン草の和え物)のみをトッピング

総席数は34席(テーブル席14卓28席、カウンター6席)。営業時間は昼11時半〜夜6時まで。水曜定休(劇場の状況に応じて変動あり)。

取材・文・写真/吉永美和子

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