演出家・城田優はなぜ作るのか?「唯一無二の存在でありたい」

2023.11.3 21:00

俳優として、また近年では演出家としても活躍する城田優

(写真7枚)

■ 「俳優を20年やってきたからこそできる演出」

──先日幕を閉じた『ファントム』を拝見しても感じましたが、演出家・城田優は、どこをどう魅せたらダイナミックに客席に届けられるのか、熟知してらっしゃると感じました。

やはり「届ける・シェアをする」ということは常に考えていますし、これはキャストのみんなにも言っています。実際、本番前にも円陣を組んで「レッツシェア」とやっているのですが、どんな物語であろうと演じる僕らがその世界を信じさせなければ始まらないんです。『ファントム』の場合だと「これがパリなんだよ」「オペラ座なんだよ」ということが、お客さんに前のめりになってもらってわかってもらわないと、(作品自体にも)エンジンがかかっていかない。

ミュージカル『ファントム』開幕前は「考えると手汗をかく」と話していた城田

僕らが独りよがりの芝居をしていても、歌を歌っていても届かなければ意味がないので、まずは届ける・シェアをするということを一番大事にしています。技術面はさておき、パッションにおいて。だから、キャストに対しては「とにかくみんなが楽しんで、誇りを持って演じてください」ということが一番最初のディレクションですね。

──城田さんが考える「演出家」、そして自身の強みを改めてお聞きしてもいいですか?

そうですね、やはり俳優を20年やってきたからこそできる演出だとは思います。もちろん才能を持ち合わせた演出家はたくさんいらっしゃるのですが、僕の強みは演じる苦労や難しさを誰よりも体感しているというところ。

「人によっては『演出がいい』『ファントムがいい』『シャンドンがいい』と、評価が分かれるくらいを目指していて、実際そうなった感覚はある」と語る城田

海外ではミュージカル『ハミルトン』(2015年)で脚本・作曲・作詞・主演という偉業を達成して、脚光を浴びたリン=マニュエル・ミランダさんという方がいらっしゃいます。その方は自分の感覚で新しいことをやってのけてしまう方です。

ラップでミュージカルを作って、世界中が驚いて、どこまでが彼の計算なのか偶然なのか分からないけれど、その頃、アメリカの物語には、白人しか出演していなかったところを、黒人や南米人を混ぜるということが、素晴らしいですよね。

──衝撃でしたね。異例尽くしで大ヒットに繋がるという。

僕が頑張る事で、どんどん後に続く人が出てきてくれたらいいなと思っています。「自分にはできない」ではなく、「自分もやってみよう」というマインドになって欲しいです。

自分の思い描く理想、新しいことを臆することなく挑戦して欲しい。評価や世間の目に、必要以上に囚われてほしくないと思いますね。

billboard classics × SNOOPY 『Magical Christmas Night』

日時:2023年12月3日19:00開演
会場:兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール(西宮市高松町2-22)
料金:S席一般1万2000円、S席パートナーシート2万1000円、A席一般9000円、A席パートナーシート1万6000円、U-18席5000円

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