新世代のシンガーソングライター・ｉｒｉが、１１月２１日に「大阪市中央公会堂」（大阪市北区）にてワンマンライブをおこなう。

地元のジャズバーで弾き語りのライブ活動をはじめ、２０１４年にファッション誌『ＮＹＬＯＮ ＪＡＰＡＮ』とソニーミュージックが開催したオーディションでグランプリを獲得したｉｒｉ。２０１６年にメジャーデビューし、「ｉＴｕｎｅｓ Ｓｔｏｒｅ」でトップ１０入り、ヒップホップ／ラップチャートでは１位を獲得した。

翌年にはＮｉｋｅのキャンペーンソングを手掛け、数多くのファッション誌にも登場。フランスのフェスに参加したり、中国でツアーをおこなうなどグローバルな活動を展開。多方面から注目を集めている。

ケンモチヒデフミ（水曜日のカンパネラ）やｍａｂａｎｕａ、ＹＯＳＡ（ＯＭＡＫＥ ＣＬＵＢ）、Ｙａｆｆｌｅといった気鋭のトラックメイカーをアレンジャーに迎え、ジャズ、ボサノバ、モダンＲ＆Ｂ、ヒップホップ、最新のビートミュージック、オーガニックな弾き語りまで幅広く横断。ソウルフル＆グルーヴィーな低音ヴォイスで歌い上げる。

そんな彼女のシームレスな音楽性と変幻自在のボーカルスタイルは、今の日本の音楽シーンでは、かなり稀有なものではないだろうか。クラシカルなソウルの詩情と最新のクラブミュージックのビートを同一線上でポップに体現してみせる。それこそが、彼女の音楽が世代やジャンルや国境を超えた人々を魅了している理由なのだ。

『ｉｒｉ Ｐｌｕｇｌｅｓｓ Ｔｏｕｒ』と名付けられた今回のライブは、２０２２年に「ＬＩＮＥ ＣＵＢＥ ＳＨＩＢＵＹＡ」にて開催された『ｉｒｉ　Ｐｒｅｓｅｎｔｓ「Ａｃｏｕｓｔｉｃ ＯＮＥＭＡＮ ＳＨＯＷ」』に続き、ミニマムな編成でのライブになるという。

「大阪中央公会堂」というスペシャルな空間の磁場もあいまって、多彩な彼女の魅力が研ぎ澄まされた純度で味わえる、贅沢で忘れがたい夜となりそうだ。

文／井口啓子