久本雅美が語る、等身大の64歳「原点は何と言っても舞台」

2023.4.20 20:00

舞台『垣根の魔女』で主演をつとめる久本雅美

(写真7枚)

還暦を過ぎてもなおパワー全開。テレビに映像に舞台にと引っ張りだこで、常に周囲をパッと明るく照らしている久本雅美。そんな久本が主演をつとめる人情コメディーの舞台『垣根の魔女』が、4月21日より「大阪松竹座(大阪市中央区)で幕を開ける。

役どころは「笑顔が一番、元気がイチバン!」がモットーの、口うるさくてお節介なミドリおばあさん。常に「楽しませたい」「面白いものを作りたい」との思いで挑んでいる久本に、舞台にかける思いや、「大好き」というファッションのこだわりなどを聞いた。

取材・文/岩本 写真/木村正史

■「納得できないものは、見せたくない」

──本公演で演出をつとめる錦織一清さんが過去のインタビューで、演出をつけるにあたって「諦めたくない」とおっしゃっていました。

絶対、その精神でないとダメですよ。諦めたらあかん、妥協したらあかん。諦めないという錦織さんのことが、私は何よりも信頼できます。「こんなもんでいいやろう」とか言ったらもう、絶対つまらない。面白くするためには絶対に諦めないっていう、そういう執念というか、粘りが舞台には大事だと思います。なので、それをお持ちの演出家は、絶対面白いものができますから。だって、自分が納得できないものを人に見せたくないですもん。

インタビュー中、「笑いの追求」に関して真剣に語る久本

──久本さんも諦めない。

私も楽日まで諦めてない(笑)。舞台も、初日の幕が開いて、慣れてきたら余裕が出てくるので、ちょっと俯瞰で見られるようになるんですよ。そうすると、それまで稽古や公演を重ねても、「あれ? これはこういう意味やったんか」と気がついたり、「なんでこんな簡単なことが見えてなかったんやろう」と思うことがあるんですよね。だから、最後まで緊張するし、最後まで諦めないし、最後まで探りますね。「もっと面白いことでけへんかな」「もっと面白いことないかな」って。

──錦織さんと舞台でタッグを組むのは3作品目だそうですね。ほかにどんな特徴がありますか?

錦織さんはエンタテインメント性が強いですね。「こういう形で音楽を入れるんや」とか、「こういうふうにダンスを入れ込んで見せるんや」とか。ショービジネス的な見せ方がとてもお上手ではないかなと思います。今回はその見せ方と人情話が合体して、なかなかいい化学反応が起こせるのではないでしょうか。

演出をつとめる錦織一清からは「女番長だと思っている」と、厚い信頼を置かれている久本

舞台『垣根の魔女』

会場:大阪松竹座(大阪府大阪市中央区道頓堀1-9-19)
期間:4月21日(金)〜30日(金)
料金:一等席1万2000円、二等席7000円、三等席4000円

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