１９５０年〜６０年代に日本の少女文化をリードしたイラストレーター・内藤ルネさん。彼のデビュー７０周年を記念した特別展が、「神戸ファッション美術館」（神戸市東灘区）で４月８日より開催される。

少女向け雑誌『ジュニアそれいゆ』の表紙・挿絵の担当をきっかけに大ブレイクし、「カワイイ」文化の原型を作ったと評される内藤さん。特に彼の代表作であるキラキラと輝く瞳の美少女「ルネガール」は活発な表情や細長い手足、ハイセンスなファッションを描いたことで、これまでの伏し目がちでおとなしいイメージだった古風な美少女像を覆し、瞬く間に当時の少女たちの憧れの的となった。

今回の展示では、「マルチクリエーター」として活動した内藤さんの軌跡を仕事別に展示し、原画や当時の雑誌、ルネガールの再現衣装、昭和に流行したファンシーグッズなどを一挙公開。初公開作品約２０点を含む約５７０点が揃い、過去最大規模になるという。

さらに期間中には、同館学芸員が「内藤ルネ展」を語るギャラリートークも予定。近年の「昭和レトロ」ブームも相まって、現代の若者からの注目も集める独創的な世界観にどっぷりと浸ることができる。

「『Ｒｏｏｔｓ ｏｆ Ｋａｗａｉｉ 内藤ルネ展』デビュー７０周年記念特別展」は朝１０時〜夕方６時（最終入館は夕方５時半まで）。チケットは一般１０００円、大学生・６５歳以上は５００円、高校生以下・神戸市在住の６５歳以上は無料。６月２５日まで。