■ 「予想を引っくりかえしていけるような女優さんに」

──今後のこともお訊きしたいのですが、７年間の活動ではグループが「ホーム」だったと思います。今後菅井さんが、ホームにしていきたいなっていう場所だったり、繋がりはありますか？

そうですね。もうホームではなくなったけど、今まで一緒に頑張ってきた大切なメンバーとは関係を持ち続けられたらうれしいなと思いますし、今回もメンバーのみんなが来てくれたことがすごく励みになっているんです。

卒業生含めて「定期的に会えることがうれしいな」と思ったので、心のホームはグループにあるなと思いつつ･･･今回岡村さんが言ってくださってうれしかったのは、「ホームはここにあるから。いつでも戻っておいで。経験を積んでまた帰っておいで」と言ってくれたことですね。

──もうすでにホームがひとつ、増えたんですね。

はい。安心できる、信頼できる方々と過ごしながら、いろんな場所にホームができたらいいなと思います。

──今作は広末涼子さんや石原さとみさんはじめ、名だたる女優が出演してきた「登竜門」のひとつともされている作品。最後に、菅井さんが描くなりたい女優像を教えてくださいませんか？

いろんな経験を積んで、どんどん改革していって、振り幅のある面白い女優さんになれたらな、と思います。「あ、ここまでさらけだせるんだ」みたいな予想をどんどん引っくりかえしていけるような女優さんになりたいですね。

──今でも菅井さんは引き出しが多いな〜と思っていますが（笑）。

いやいや（笑）。自分の感情にないことを表現するのは難しいな、と思ったので、まだまだ修業が足りません。これまでグループとしてさまざまな経験をさせてもらって「あのときの気持ちが」とヒントになる瞬間があったりするので、これからもいろんな苦労をして、それを表現に繋げられるように、挑戦を大事にしたいなと思います。

──これからもっといろんな作品で菅井さんと出会えそうです。楽しみにしていますね。

卒業して「櫻坂４６」が取れて、どう生きていこうか？ と思っていたときに、素敵な機会をいただけたので、今後「つかこうへいさんの『新・幕末純情伝』に出た菅井」として、恥じぬように、役者として頑張っていきたいです。

◇

『つかこうへい復活祭２０２３「新・幕末純情伝」』は、幕末の京都を舞台に「新撰組の沖田総司が実は女性だった」というユニークな着想のもと描かれる物語。原作は２０１０年に惜しまれつつこの世を去った、日本を代表する劇作家・つかこうへい。神戸公演は、「ＡｉｉＡ ２.５ Ｔｈｅａｔｅｒ Ｋｏｂｅ」（神戸市中央区）で２月１７日〜１９日に上演。チケットは８５００円で、現在販売中（当日券もあり）。詳細は公式サイトにて。

取材・文／Ｌｍａｇａ.ｊｐ編集部