■ 「ルールがない分、自由に滑っています」

──以前真央さんは選手時代を振りかえり、「シングル時代はパートナーがいるようなストーリーを１人で滑っていたので、いつかアイスショーでパートナーと滑りたいと思っていた」と仰っていました。今回はスケーターの柴田嶺さんがパートナーですが、その決め手はどこにあったんですか？

柴田さんは元々シングルのスケーターで、その後ペアに転向した方です。ペアの経験があったので、彼と滑りたいと思いました。

──具体的にどういった部分に惹かれたんですか？

すごく素敵な「大人のスケート」をする所です。前回は淡くやさしいショーだったのですが、今回は前回以上にさらにレベルアップしたかったんです。

柴田さんも引退されてから時間が経っていたので、「できるかな？」という不安があったり、強い覚悟も必要だったと思います。そういったものを乗り越えて今があるので、今回の『ＢＥＹＯＮＤ』はみんなの底力が出ているんじゃないかと思います。

──今回のパートナリングを通して、広がったこと、新たに学んだことはありますか？

ペアをやることによって、今まで滑ってきた恋の物語においては、どのような感情で滑ればいいかという引き出しのひとつになりました。お客さまに、より分かりやすく物語をお伝えできるようになったと思います。ルールがない分、自由に滑っています。

──私は最近、昔の真央さんの試合のパフォーマンスに、今の真央さんの姿を重ねて見るという、贅沢な楽しみ方をしています（笑）。

そうなんです！ファンの方も言ってくださっていて。そういった楽しみ方もできると思いますし･･･選手のときとはまた違った、成長した姿もお見せできると思います。