若手アーティストの作品を展示販売する「ＡＲＴ ＧＡＬＬＥＲＹ ＵＭＥＤＡ（アート ギャラリー ウメダ）」が１０月１日、「大丸梅田店」（大阪市北区）にオープン。「身近なアート」をコンセプトに、約２週間ごとに展示内容を変えていくという。

これまで現代アートの展示即売会を年に２回開催してきた同百貨店。新進気鋭の作家らを特集した際には若年層にも好評だったため、従来の百貨店画廊の「重厚感」「入りづらい」というイメージを刷新し、気軽に立ち寄れる空間として１２年ぶりに常設のギャラリーを誕生させたという。

さらに「ＪＲ大阪駅」から直結の立地も活かすべく、百貨店担当者は「テーマはアートと人が交差する『駅』。お客さまが集う新たな出会いのなかで、若手の作家さんを応援する場所となり、ここから世界へはばたいてほしいという思いもあります」と話す。白を基調にした内装は「展示会での鑑賞」ではなく、「自宅のリビングで日常的に眺める」という購入後の暮らしをイメージしやすい明るさを重視したそう。

１０月１８日までは、京都の芸大在学中から注目されてきた若手作家・松岡柚歩さんの個展を開催。鮮やかな色面と複雑なパターンの構成により視覚的異変が感じられる作風で、新作など２６点がそろう。兵庫県出身の松岡さんは「この会場の図面を見ながら新作を考えました。梅田の駅近くという幅広い年齢層の方が多い場所での開催が楽しみです」と期待を寄せる。

さらに、自宅からお気に入りの作品を探せるように「オンライン ギャラリー」もオープン。オンライン限定の作品も販売され、今後は会場との並行販売や作家への個別商談なども展開していく。ギャラリーは「大丸梅田店」１１階、営業は朝１０時～夜８時、入場無料。

取材・文・写真／塩屋薫